2008 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病予防を目指したフレンチパラドックスの作用機構解明
Project/Area Number |
19300250
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
井上 裕康 Nara Women's University, 生活環境学部, 教授 (40183743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 理恵子 奈良女子大学, 生活環境学部, 講師 (90198119)
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Keywords | PPAR / シクロオキシゲナーゼ / 生活習慣病 / 食品機能成分 / 核内受容体 / レスベラトロール |
Research Abstract |
1.前年度に続き、レスベラトロール投与の生活習慣病予防効果に関わるPPAR下流遺伝子群の発現について検討した。レスベラトロールを添加した普通食(AIN-93G)を一定期間摂取させたマウスの肝臓では、アシルCoAオキシダーゼ(脂肪酸の酸化に関与),カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(脂肪酸の輸送・酸化に関与),FABP1(脂肪酸の輸送・代謝に関与),Cyp4a10(脂肪酸の酸化に関与),アヂィポネクチン受容体1型・2型(脂肪酸燃焼の促進に関与),FGF21(ケトン体合成に関与),Sirt1(寿命延長に関与)各遺伝子の発現が増加した。一方、PPARα欠損型マウスでは、これらの遺伝子の発現増加は見られなかった。以上の結果より、レスベラトロールは、脂肪酸の代謝や燃焼,抗老化作用等に関与する遺伝子の発現を、個体レベルでPPARα依存的に誘導し、この分子作用機構を介して、生活習慣病予防に寄与する可能性が考えられた。 2.前年度に続き、PPAR活性化およびCOX-2発現抑制を指標とした種々の食品成分の機能性評価を行った。この評価法を用いていくつかの精油成分の機能性を評価したところ、これまでにタイム油から両効果をもつ成分として、カルバクロールを同定している。今回、バラ油成分について検討したところ、PPARα,β/δ,γの選択的活性化能をもつとともに、COX-2発現抑制効果をもつ2つの主要成分,シトロネロールとゲラニオールを同定した。
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