2010 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの遊びと環境学習を目的とした生態心理学的な環境デザインに関する実践研究
Project/Area Number |
19300264
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊東 啓太郎 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10315161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝紀 放送大学, 京都学習センター, 所長 (80091388)
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Keywords | 子ども / 環境学習 / 環境デザイン / 生態心理学 / ビオオープ / 科学教育 / 街区公園 / ワークショップ |
Research Abstract |
子どもにとって「游び」は、自然のしくみを知り、生活の知恵を身につけるための重要な体験である。しかし、特に日本の都市部では、かつて誰もが体験できた遊びや体験型の環境教育を実践していくことは難しいのが現状である。このような現状の中で、身近に残された自然空間やオープン・スペースを、「子どもの遊び環境としての自然環境の修復」と「環境学習」を目的として創造していくことは重要な課題である。このような課題に対する解答を得るために、研究代表者(伊東)らは、日本における環境計画や環境教育のありかたについての問題について明らかにし、生態心理学的な環境テザインを行うと同時に、ノルウェー・ドイツの研究者との共同研究、議論を行ってきた。本研究では、実際の計画・設計プロセスと日欧の比較研究を通して、身近なオープン・スペースを、「地域の自然環境の修復・再生」、「環境学習」、「住民参加」、「子どもの遊び」の場として活用できるような新しい環境計画の手法と環境学習のプログラムを開発することを目的として研究を行っている。 22年度は、1年間にわたって、福岡市壱岐南小学校ビオトープにおいて12回、北九州市内の街区公園である夜宮公園の基本設計および環境再生計画ワークショップを10回、また、遠賀川多自然魚道公園の基本設計ワークショップを4回にわたって開催した。それぞれの設計サイトにおいて、設計が終了し、夜宮公園では、22年4月に施工がほぼ完了した。 2010年5月、伊東は、URBIO2010において、小学校ビオトープ、2010年6月英国サリー大学にてにて、自然再生のデザインについて特別講義、日本景観生態学会にて、遠賀川多自然魚道の設計プロジェクトについて講演、また8月にはインド・Teri大学において、ビオトープのデザインプロセスについて特別講義、さらに9月には、岡山大学にて子どもの遊びを指標とした生物多様性の評価について講演を行った。また、ノルウェーの共同研究者のFjortofutとは、How green environments afford play habitats and promote healthy child development. A mutual approach from two different cultures: Norway and Japanとして共同執筆、出版された。
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[Book] Urban Biodiversity and Design, "Conservation Science and Practice Series", (eds)N.Muller, P.Werner, J.G.Kelcey, Landscape Design and children's participation in a Japanese primary school-Planning process of school biotope for 5 years-2010
Author(s)
Keitaro Ito, Ingunn Fjortoft, Tohru Manabe, Kentaro Masuda, Mahito Kamada, Katsunori Fujiwara
Total Pages
626
Publisher
Wiley-Blackwell, Oxford, UK