2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300270
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
長瀬 文昭 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 名誉教授 (00022690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北本 俊二 立教大学, 理学部, 教授 (70177872)
吉田 篤正 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80240274)
宇野 伸一郎 日本福祉大学, 情報社会科学部, 准教授 (70319309)
松下 恭子 東京理科大学, 理学部, 講師 (50366423)
坪井 陽子 中央大学, 理工学部, 准教授 (70349223)
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Keywords | 宇宙科学 / X線天文学 / 太陽物理学 / 衛星データベース / 宇宙科学教育 / データ解析実習 / バリアフリー教材 / 科学教育ネットワーク |
Research Abstract |
本研究は、独立行政法人宇宙航空研究開発機構、宇宙科学研究本部において打ち上げられた科学衛星により取得され、同本部の宇宙科学情報解析センター(PLAINセンター)に蓄積されたデータベースを、大学・高校等における宇宙科学教育の教材として活用するシステムを構築し、若者の宇宙への関心、宇宙の理解を深める教育資源として社会に提供し、高校・大学教育に貢献できる宇宙科学教育教材を開発することを目的とする。特にこの教育資材の作成においては天体の画像や知識を提供するのみでなく、むしろ元の観測データを利用して目らその解析を実践・実習し、得られた結果を自ら考察することにより、研究者が新しい宇宙の描像を発見した道筋を自ら再体験できるようなシステムを提供することを目指す。教材作成に当たっては太陽表面の高エネルギー現象、恒星の進化と超新星爆発、中性子星・ブラックホール等高密度星、銀河における活動的現象、銀河団中の高温プラズマと暗黒物質等、高エネルギー天体物理学の大半の研究分野を網羅する。各章は、(1)学習の目的、背景となる研究の発展等の解説、(2)与えられたデータを用い指導書の手順に従って解析の実習を行う、(3)得られるべき解析結果に基づいて出される演習課題に答える、(4)演習課題の正解を与えながら、発展研究のヒントや背景となる物理法則などの解説を加える、といった構成とする。今年度続けてきた企画会議の中で、申請時からさらに発展した点は、(1)できる範囲で視覚障害者等も利用できるバリアフリー教材を目指す、(2)高校教師、大学の理科教育専門家,地方天文台や科学館の学芸員等に広く協力者いただいて、教材の水準や構成の適正さに対する意見をいただく、の2つの視点である。得られた成果は実習用に与えるデータや簡易解析システムを含めて1枚のCD(容量的にはDVDが必要か現在検討中)に集約した教材として完成し、広く配布する予定である
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