2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300295
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 晃仁 Keio University, 経済学部, 教授 (80296730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 聡 大分大学, 医学部, 教授 (00222050)
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Keywords | 医療・福祉 / 社会医学 |
Research Abstract |
20年度には、基本的な資料の整備と、個別活動、共同研究を行った。資料整備については、GHQの保険衛生部の週報Weekly Bulletinの電子化と公表の作業を継続し、1945年10月から1949年12月までの週報をウェブ上に公表した。これは、GHQの政策を明らかにすると同時に、それ以前までに形成された日本の医療・公衆衛生の現状を明らかにしてくれる資料であり、第二次大戦後に急速に進展した死亡率の低下と感染症の克服のメカニズムを明らかにしてくれる、本研究の鍵となる資料である。個別活動については、共同研究者、研究分担者が数多くの研究発表を論文・学会発表・図書の形で順調に発表した。これらは、国際的な場で発表されたものが多く、鈴木の“Illness experience and Therapeutic Choice"(Social Science History,2008)は雑誌論文で、飯島のDisease, colonialism, and the state: Malaria in Modem East Asian History (2009),鈴木のThe Development of Modern Medicine in Non-Western Countries (2009)などは、英語の図書の形で国際的な学術の場に成果を発表した。共同研究の場は、本研究の資金で『生命というリスク』『分別される生命』という二冊の論文集の書評会を2009年の3月に京都・同志社大学で開催した。これは、若手研究者による論文集の書評と討議という形をとり、本研究の参加者を含めて合計20名ほどの研究者が参加する、大規模な会となった。それ以外にも、他の資金との合同で、2008年の8月に東京大学・駒場キャンパスにおけるHetefonomous Modernityの国際学会での発表・コメントと討議(鈴木・永島・橋本)を行い、2009年の3月には京都産業大学での障害の歴史の国際会議に参加・コメント討議を行った(山下・鈴木・永島)。
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Research Products
(27 results)