2009 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンジカ個体数の広域的・効率的管理に向けた施策支援システムの構築
Project/Area Number |
19310029
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
鎌田 磨人 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40304547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 考 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (50380126)
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Keywords | ニホンジカ / GISデータベース / GPSによる個体追跡 / 分布拡大モデル / 糞DNA / 遺伝的構造 / マイクロサテライト |
Research Abstract |
1) GPSおよび出猟カレンダーのデータを用いたニホンジカ分布拡大モデルの構築 ニホンジカにGPS首輪を装着・放逐し,一定期間後に回収した。それから得られた30mメッシュ内におけるシカの在/不在を目的変数、DEMから作成した傾斜区分図、地形区分図を説明変数としてロジスティック回帰分析を行った結果、緩傾斜地、尾根および斜面が選択的に利用されるモデルが得られた。このモデルを用いで、徳島県全域でシカが利用しやすい空間を抽出し、地図化した。 5kmメッシュ単位でシカ目撃数情報が記録されている出猟カレンダーを用いて,分布拡大予測モデルを作成したところ、前年の目撃数、当該メッシュと周辺平均目撃数の差捕獲数、シカが利用する土地面積で、シカの分布拡大が推定可能であることが示された。 2) DNA mtD-Ioop領域の解析によるニホンジカ地域集団の検出 徳島県菊よび高知県北・東部において有害駆除されたニホンジカ187個体の組織サンプルからDNAを抽出し、mtD-Ioop領域の塩基配列の決定を行った結果、四国東部には6つの集団が存在する可能性が考えられた。また、剣山系で採取したニホンジカの糞24サンプルからDNAを抽出した結果、3つのハプロタイプが検出され、これらの構成は徳島北集団と同じであることが判明した。 3) NPO等との連携によるシンポジウムの開催 「三嶺の森をまもるみんなの会」,「森の回廊四国をつくる会」,「徳島県自然保護協会」との連携により,「シカが増えすぎて困っとる-深刻化する剣山山域におけるシカの食害」とするシンポジウムを開催し(2010年1月24日,アスティ徳島)、成果の一部を報告した。
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Research Products
(3 results)