2009 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報提供基盤を用いた国境を超える油汚染防除のためのESIマップ作成
Project/Area Number |
19310110
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Research Institution | Seiryo Women's Junior College |
Principal Investigator |
沢野 伸浩 Seiryo Women's Junior College, 経営実務科, 准教授 (60269587)
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Keywords | AIS(船舶自動識別装置) / 油流出 / 航行安全 / 環境脆弱度 / 地理情報共通基盤 / 地理情報システム / サハリン沖開発 |
Research Abstract |
北海道宗谷岬にて受信中の船舶航行を把握するためのAIS(船舶自動識別装置)から発信された情報の取得を昨年度に引き続いて継続して行うと同時に、そのデータをGIS上で解析するためのシステム作成を行った。特に今年度の研究においては、6ビットコードを用いた特殊な符号化が施されているAIS信号を復号化し、地理情報システムへそのまま取り込むことを可能とするソフトウエアを自作し、宗谷海峡域を航行する船舶の「輻輳度」を空間的・時間的に評価するためのシステムの構築を行った。 また、研究の最終年度にあたり、9月4日~6日かけて、台湾(2名)、フィンランド(2名)、エストニア(1名)、ロシア(1名)の海洋汚染・船舶安全航行に関する専門家を招聘し、北海道立地質研究所・濱田誠一研究員とともに国際ワークショップを北海道網走市において開催した。このワークショップでは、特にヨーロッパを中心に進められている船舶安全航行対策および海洋汚染対策や特にロシアがフィンランド湾を中心にして取り組んでいる安全対策に関する発表が行われ、地元の漁業関係者を含めたサハリン沖開発に対する利害関係者への情報提供が直接行われる機会となり、地元を中心に大きな反響を得た。 加えて、地理情報共通基盤を用い、インターネット上から直接海岸線の環境脆弱度情報を書き込むことが可能なシステムの開発を行い、この成果についてもワークショップや関連の国際会議等で発表を行った。3月にはフィンランド・エストニアを訪問し、これら2ヶ国で開催された専門家会議等において研究成果の発表を行うと同時に、EUにより推進されている海洋汚染防除や航行安全に対する取り組に対して引き続き日本人専門家として相互に交流を進めることが確認された。
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Research Products
(22 results)