2009 Fiscal Year Annual Research Report
巨大地震に対応した高精度リアルタイム地震動情報の伝達システムの構築
Project/Area Number |
19310118
|
Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
堀内 茂木 National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 防災システム研究センター, 研究参事 (00004490)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入倉 孝次郎 愛知工業大学, 地域防災研究センター, 客員教授 (10027253)
中村 洋光 独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 主任研究員 (60426004)
青井 真 独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 主任研究員 (80360379)
山田 真澄 京都大学, 次世代開拓研究ユニット, 助教 (60456829)
干場 充之 独立行政法人防災科学技術研究所, 気象研究所・地震火山研究部, 第4研究室長 (60510196)
|
Keywords | 巨大地震 / P波距離減衰式 / 面的震源予測 / 緊急地震速報 / 東南海・南海地震 / S波リアルタイム検出 / 飽和 / 四川地震 |
Research Abstract |
研究の最終年度であることから、130ページの報告書を作成し、主な機関に配布した。 (ア)距離減衰式の導出(データ収集・モデル化) 緊急地震速報の地震動予測に用いている気象庁マグニチュードより早く精度よく決めるため、変位振幅の最大値ではなく、最大値がより早く出現する速度や加速度記録を利用する方法を提案した。P波による即時震度に即時震度距離減衰式を適用し、アスペリティ分布の即時推定の妥当性を検証した。 (イ)リアルタイムな面的震源予測 十勝沖地震の観測データや、想定東南海、南海地震のシミュレーションデータを用いて、震度分布から、破壊面の広がりを推定する手法を開発し、リアルタイムでの推定が可能であることを示した。加速度と速度振幅の最大値を用いて、断層近傍に位置する確率を算出する判別式を構築し、断層面を精度よく推定する方法を開発した。また、地震の専門家のノウハウを組み込んだ、S波到来のリアルタイム推定手法の開発を行った。 (ウ)ローカルネットワークを用いたリアルタイム情報伝達システムの高度化 ローカルネットワーク(愛知工業大学や関震協)の情報から破壊の進行方向を検知し、最大動の揺れの予測手法を確立するための開発を行った。P波最大加速度は、S波と同様に頭打ち(飽和)となることが示され、飽和域から震源域が推定できることが示された。リアルタイム地震情報に活用するために、安価で高性能データ・ロガーの開発を行った。リアルタイム・データをオンサイト情報として活用した高精度地震情報の提供の可能性の検討を行った。愛知県三河地域でのローカルネットワークデータと、K-NETやKiK-netデータと結合して、緊急地震速報の高度化の研究を行った。
|
Research Products
(21 results)