2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19310122
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
久保 雅義 Kobe University, 大学院・海事科学研究科, 教授 (30031470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 英一 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 教授 (90346289)
林 美鶴 神戸大学, 内海域環境教育研究センター, 准教授 (10294258)
原田 賢治 神戸大学, 人と防災未来センター, 研究員 (40378922)
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Keywords | 津波計算手法 / 係留船の動揺 / 津波災害 / 船体運動 / 港外避難 |
Research Abstract |
本研究は津波が来襲したときを想定し、避難指針の策定による港湾内の船舶に対する被害を最小限にとどめることを目的としている。 平成19年度はまず津波災害の規模を評価するため港湾調査を行った。第一番目にはAIS(国際船舶識別装置)により港湾内の船舶挙動に関するデータベース収集に着手した。さらに津波からのプレジャーボート等の避難について検討するため、プレジャーボートが多く係留・航行する御前浜周辺海域での実態調査および海洋環境調査を実施した加えて各港の石油貨物流動量を把握し、次に津波到達時間、避難可能な度合い、船種別の載貨物の流出量の予測などに基づき、もし津波による船舶被害がある場合について損害予測の検討を行った。 次に、津波が来襲した場合の係留船舶への影響を検討した。ここではまず津波計算を行いこれを用いて複数の代表係留船舶の挙動解析を行った。この結果、通常の係留状態で津波を受けた場合安全に対処できるケースのある一方で、係留索の許容使用荷重を超えた外力が作用する場合もあることが分った。特に津波による水平流れが船体に長手方向沿わない場合には注意を要すること、加え詳細な津波流れ場の計算が必要なことなどが示唆された。 さらに港湾に存在する船舶が避難する場合の検討を行った。大型の代表船舶であるLNG船舶についての検討では、接岸地点から離れている場合では、当該水域から比較的容易に逃れることが可能でありが、水路航行時ではタグボートの支援を受け高度な操船により避難水域に差して錨泊できる可能性があることが分った。一方で係留されている船舶が港外避難する場合には津波の第一波と遭遇するケースもあり、係留方法、避難方法に課題のあることが判明した。
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Research Products
(12 results)