2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの書道史における料紙と書風に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19320032
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
島谷 弘幸 Tokyo National Museum, 文化財部, 部長 (90170935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 茂 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 上席研究員 (50000352)
神庭 信幸 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 文化財部・保存修復課, 課長 (50169801)
高橋 裕次 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 事業部・情報課, 課長 (00356271)
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 文化財部・列品課列品室, 室長 (20227622)
和田 浩 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 文化財部・保存修復課環境保存室, 研究員 (60332136)
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Keywords | 書跡 / 装飾料紙 / 書風 / 書道史 / 紙質 / 博物館 / 文化財 |
Research Abstract |
【調査対象作品の選定】 国内に収蔵されている作品で、装飾料紙を用いた古筆を中心に調査対象となる、東京国立博物館所蔵作品のリスト作成を行った。リスト中から調査対象作品を約90点に絞り込んだ。 【調書フォーマットの作成】 装飾料紙を美術史学的及び自然科学的角度等から多角的に調査し、調査時に得られた知見を記録するため、装飾料紙専用の調書フォーマットを新たに作成した。各研究分担者が書跡資料に関する文献を調査し、書風、料紙装飾、文様、紙質等についての様式を分類した結果を調書に反映することで、本研究に適したオリジナルの調書フォーマットが完成した。 【国内調査】 東京国立博物館所蔵作品のリストに従い、平成19年度は約20件の作品について調査を行った。年度当初から中盤にかけて3回の調査を行い、その結果、透過光及び顕微鏡を活用した効果的な観察方法が判明し、調査・分析に必要な器材を選別し、購入した。 年度後半は外部機関が所蔵する作品の調査を中心に行った。泉屋博古館(京都)、陽明文庫(京都)へ出張し、指定品を含む約10件の資料を調査した。顕微鏡等で詳細に観察することで、過去の展覧会等では観察・報告されていなかった新たな文様の存在を確認した。特に雲母刷りが施された作品については、これらの調査結果を踏まえ、より効果的な観察手法の考案が急務であると考えられた。
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