2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本古典籍の記述的書誌データベースの公開と活用の研究
Project/Area Number |
19320034
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩村 耕 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (80178855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 亨 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (10093048)
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
榊原 千鶴 名古屋大学, 男女共同参画室, 助教 (50313979)
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Keywords | 国文学 / 情報図書館学 / 書誌学 |
Research Abstract |
1、 前年度に引き続き、新たな時代の社会と学界の要請に応えうる、詳細な古典籍の記述的書誌データベース(以下DB)の作成に没頭した。具体的には、(1)岩瀬文庫の書誌DBを全体の約90%まで完成させた。(2)平成22年11月、岩瀬文庫ホームページより、書誌DBの試験公開を開始した。日本で最も詳細かつ最も大量の古典籍書誌のDBとなっている。一般への公開により、情報の提供が得られ、今後DB内容の改善充実が期待される。たとえば、平好彦という伝記不詳の明治人の書写本がまとまって文庫に残されるが、DBを通して子孫の方より貴重な情報が寄せられた。 2、 本年度の岩瀬文庫の調査の過程で得られた新見を市民向けに公開する展示「こんな本があった!岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展VIII」を開催し、併せて講演会を行った。岩瀬文庫では特に地誌類が重点的に集められていたことが再確認され、主な新見として、足利学校の基本資料である『足利学校誌』と『足利学校事蹟考』の稿本集、原本は戦災で焼失したとされてきた、青森県の官選地誌『新撰陸奥国誌』の草稿本などの出現が特記される。また、岩瀬文庫を中心とした市民文化祭「第五回にしお本まつり」に実行委員として参加した。 3. 名古屋大学附属図書館所蔵特殊文庫のうち、後藤文庫(同大名誉教授、故・後藤重郎旧蔵の和歌文学資料)の追加寄贈分の書籍と古筆切資料について書誌調査を行い、DB公開の準備を行った。なお、後藤文庫古筆切についての書誌調査は、平成23年4月より開催される同図書館春期展「古筆切をたのしむ」に活用された。
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Research Products
(6 results)