2010 Fiscal Year Annual Research Report
両大戦間期・第二次大戦期の中国における在華日本系企業についての総合的研究
Project/Area Number |
19320111
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
富澤 芳亜 島根大学, 教育学部, 准教授 (90284009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 裕一 立命館大学, 経済学部, 教授 (80278473)
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
萩原 充 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (20180804)
阿部 武司 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (10151101)
桑原 哲也 福山大学, 経済学部, 教授 (20103723)
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Keywords | 国際研究者交流 / 現代史 / 近代史 / 経済史 / 企業史 / 中国:日本 |
Research Abstract |
本研究では対象とする時期を、中国への日本系企業(在華日本企業の資本形態には、日本資本単独出資や日中合資など様々な形態があり、「日本系企業」の呼称を用いる)の進出の本格化した第一次世界大戦終結(1910年代末)から、第二次大戦敗戦による中断(1945年)までの期間とし、この間の中国における日本系企業の中国での活動を重工業、紡織などの軽工業、電力などのエネルギー産業、鉄道などの近代交通網の整備、中国への技術移転などの面から、以下の論文集の収録論文に見られるように、多面的に明らかにした。 本年度は論文集の公刊にむけてのワークショップを7月24、25日に釧路公立大学で開催し、論文集である久保亨、富澤芳亜、萩原充編『近代中国を生きた日本企業』をまとめた。収録論文は以下の通りである。桑原哲也「在華紡の経営-内外綿の技術移転、労務管理、製品戦略、流通」、芦沢知絵「内外綿の中国人管理者と監督的労働者-「特選工」から「役付工」へ(1911-45年)」、富澤芳亜「在華紡技術の中国への移転」、久保亨「1950年代の中国綿業と在華紡技術」、張忠民「初期の在華紡-上海紡織の形成をめぐって」、阿部武司「戦間期における在華日本紡績同業会の活動」、陳慈玉「撫順炭鉱と満鉄の経営,1917-1945年、萩原充「戦時期の大冶鉄鉱と対日供給」、吉田建一郎「向井龍造と満蒙殖産の骨粉製造,1909-31年」、陳計堯「日本製粉業の対華投資」。これを平成23年度科学研究費補助金の成果公開に申請し、採択・交付の内定を受けており、平成23年度に公刊する。 また昨年度より実施している在華紡関係者のインタビューの整理についても、桑原哲也、富澤芳亜「在華紡勤務27年の回顧-稲葉勝三氏(豊田紡織廠)インタビュー」『近代中国研究彙報』(東洋文庫)33号、2011年、1~63頁として公開を開始した。
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Research Products
(20 results)