2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320120
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
剣持 久木 University of Shizuoka, 国際関係学部, 准教授 (60288503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (80348606)
川喜田 敦子 東京大学, 総合文化研究科, 特任准教授 (80396837)
中本 真生子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (80330009)
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Keywords | 歴史教科書 / 歴史認識 / 仏独和解 / 独仏共通教科書 / ドイツ / フランス / ヨーロッパ |
Research Abstract |
初年度ということでフランス、ドイツでの研究協力者とのネットワークを築く事に重点を置いたが、導入的(問題提起的)な研究成果は着実に挙げている。まず、10月19日に東京ドイツ文化センターで開催されたシンポジウムでは、共通歴史教科書成立の経緯について、研究協力者のCorine Defranceと共に剣持が報告し、その模様は西山がゲオルク・エッカート国際教科書研究所のBulletinに寄稿している。同シンポジウムでは、共通教科書成立には、市民社会のイニシアチブと政治家のリーダーシップの両方が不可欠であった事が確認されている。また、2007年12月は、南京事件70周年ということで、「歴史認識」に関わる研究集会が世界各地で開かれている。歴史認識の共有という、仏独共通教科書が提起している問題を東アジアのコンテクストで理解するという視点で、川喜田が明治大学のシンポジウム(16日)で、剣持がパリ第1大学のシンポジウム(13日)でそれぞれ報告している。また、2007年8月から9月にかけてドイツとフランスで実地調査(ゲオルク・エッカート研究所、フランス歴史地理教員協会等)し、独仏の研究協力者たちとの研究打ち合わせを実施し、2008年3月にはフランスで共通教科書を実際に使用している複数の高校(ストラスブール、ランス、パリ)を視察。さらに当初2007年度中に開催予定だったフランス人研究者を招請してのフーグショップが先方の事情で延期されたため、当該経費を次年度に繰越して、2008年4月18日に実施した。パリ第一大学教授、ロベールフランク氏を招請し、ロベールフランク氏が「1945年以後の記憶の争点と仏独和解」というテーマで報告を行い、仏独共通教科書成立の背景である第二次世界大戦後の仏独和解の経過についての議論を行った。
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Research Products
(12 results)