2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320142
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
中牧 弘允 National Museum of Ethnology, 民族文化研究部, 教授 (90113430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 天璽 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (40370142)
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Keywords | 産業 / マネジメント / 文化創造 / 文化交流 / 世界遺産 / 協働関係 / メセナ / クリエイティブクラス |
Research Abstract |
産業と文化の相関関係を実証的に究明し、その論理の抽出をめざし、(1)環黄海経済圏の産業と都市における文化創造・文化交流、(2)世界遺産をめぐる日中ならびにスペインの産業振興と文化交流、(3)文化活動を機軸とする産業と都市の協働関係の3つの領域に分けて調査をおこなった。 (1)では北九州市の製鉄所、イノベーションギャラリー、環境ミュージアムなどを訪問し、下関市では馬関祭りにあわせて朝鮮通信使の行列再現行事をはじめ環黄海の文化交流をつなぐものに焦点を当てた。大連ではスポーツ交流の実態を調べた。(2)では吉野の補足調査をおこなうとともに、「紀伊山地の霊場と巡礼道」と共通点の多いサンチアゴ・デ・コンポステラ巡礼の調査をおこなった。また、泰山の登山節にあわせて調査を実施するとともに、曲阜では孔子関連の施設や事業にくわえ孟子の故里や廟の調査をおこなった。(3)では青森のねぶたと徳島の阿波踊りの調査を継続し、かつ仁川市では市の行政主導の中東研究院、韓国移民博物館、ならびにチャイナタウンの調査をおこなった。 最終年度に当たり、北京中央民族院で開催された「東アジア人類学における相互理解のワークショップ」で(1)の研究成果を報告し、イタリアのレッチェでひらかれたヨーロッパ日本研究協会(EAJS)の大会で「Festival and World Heritage:Management of Region and Religion in Japan"というパネルを組織し、(2)と(3)に関する報告をおこなった。 2年間の研究成果をまとめ、報告書『産業と文化の経営人類学的研究』(222頁)を印刷した。
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Research Products
(9 results)