2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19330003
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 賢 Hokkaido University, 大学院・法学研究科, 教授 (80226505)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見澤 磨 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70212016)
宇田川 幸則 名古屋大学, 法政国際教育協力研究センター, 准教授 (80298835)
崔 光日 尚美学園大学, 総合政策学部, 教授 (50383352)
|
Keywords | 結社の自由 / 民間セクター / 社会団体 / NGO / 団体法 / 法人制度 / 市民社会 |
Research Abstract |
中国民間セクターにおける設立および管理に関する法制度の歴史、現行法の枠組み、問題点、具体的に各地で活動する組織の実態について、文字文献による調査、および広東、北京における主要メンバーによる現地調査を通じて端緒的に明らかにする作業を行った(申請書研究目的1に対応)。 具体的には、広東では労働者保護問題に取り組む二つのNGO(深〓当代社会観察研究所、深〓打工者職業安全健康センター)とハンセン病患者の支援団体(広東省漢達康福協会)、中山大学華南民間組織研究センター、華南師範大学法律援助センターを、北京では労働問題を扱うアメリカ公平労働協会中国オフィス、北京大学法学院のNGO法研究センター、清華大学のNGO研究所を訪問し、活動する草の根NGOの実態把握につとめ、また法的環境についてNGO問題研究者からヒヤリングを行い、問題点を把握につとめた。その結果、以下のようなことが明らかとなった。 (1)現下、中国の民間セクターにとって正式な法的地位の獲得の問題が最大の問題となっており、主管部門での許可+法人登記という二段階管理システムが、民間セクターの発展を大いに阻害しているという実情。活動場所確保、銀行口座開設、人材確保などに困難が生じている。 (2)法的環境に大きな問題点があるため、きわめて多くの組織が営利法人を前提とした工商登記によって法的ステータスを獲得するか、未許可のまま活動するという実態があること。 (3)中国民間セクターの最大の資金源が外国からの資金援助であり、偏った資金構造となっていること。 (4)民間組織に関する研究がいくつかの大学では活発化しつつあり、それが民政部民間組織管理局での民間組織の法的環境の変容を促しつつあること。
|
Research Products
(16 results)