2007 Fiscal Year Annual Research Report
「キー・コンピテンシー」に基づく学習指導法のモデル開発に関する研究
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19330208
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
下田 好行 National Institute for Educational Policy Research, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (70196559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 幸廣 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (50241229)
岩田 修一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (50124665)
四方 義啓 名古屋大学, 大学院・多元数理研究科, 名誉教授 (50028114)
吉田 俊久 埼玉工業大学, 先端科学研究所, 特別客員教授 (90016395)
榊原 保志 信州大学, 教育学部, 教授 (90273060)
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Keywords | PISA型リテラシー / 思考力・判断力・表現力 / 言語活動の充実 / 中教審答申 / 新学習指導要領 / キー・コンピテンシー / 算数・数学の学習指導法 / 調べ学習の学習指導法 |
Research Abstract |
中央教育審議会の答申(平成20年1月17日)では、PISA型リテラシーを「知識・技能を活用する思考力・判断力・表現力等の育成」として捉えている。学習活動としては「(1)体験から感じ取ったことを表現する、(2)事実を正確に理解し伝達する、(3)概念・法則・意図などを解釈し、説明したり活用したりする。(4)情報を分析・評価し、論述する、(5)課題について、構想を立てて実践し、評価し、評価・改善する、(6)互いの考えを伝え合い、自らの考えや集団の考えを発展させる」をあげている。ここからは表現活動が重視されていることが伺える。これを受けて、学習指導要領改訂の教育内容の改善事項として「言語活動の充実」があげられている。しかも、「言語活動の充実は」教科を横断的に貫くものとして位置づけられている。そこで、この研究では「言語活動の充実」を反映した学習指導法の開発を行った。このことを算数・数学の授業と「調べ学習」で行った。 算数・数学的リテラシーを育成する学習指導法の開発を行った。まず、授業のねらいとなる算数・数学のリテラシーを明確にした。平成19年度『全国学力・学習状況調査』小学校算数の問題作成の枠組みと中学校数学の問題作成の枠組みを参考に「活用型数学リテラシーの枠組み」を作成した。学習指導法の開発では日常現実社会・人間とのつながりの文脈に落とし込んだ課題設定と「言語活動の充実」を図るために算数・数学的思考を働かせる授業に「読解力」と「表現活動」とをリンクさせた教材構成を行った。 「思考力・判断力・表現力」の育成をし、「言語活動の充実」をめざした学習を行うには、「調べ学習」が有効であると考えた。この「調べ学習」は知識・情報を収集し、それを選択し、表現する過程をたどるからである。OECDの「キー・コンピテンシー(鍵となる能力)」で言えば「相互作用的に道具を用いる」の「B:知識や情報を相互作用的に用いる能力」に相当する。そこでこの研究では中教審答申の「知識・技能を活用する思考力・判断力・表現力」を育成する学習として「調べ学習」を位置づけ、「キー・コンピテンシー」の「知識や情報を相互に活用する能力」を育成する「調べ学習」の基本的枠組み作りを行うことを目的とした。このことを特に「テーマの絞り込み・要約の方法・筋を通す論構成」を中心に行った。
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Research Products
(7 results)