2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19340029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 仁之 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10175953)
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Keywords | フレームレット / ウェーブレット / 多次元信号処理 / フラクタル / フレーム / マルチレート信号処理 / 調和解析 |
Research Abstract |
われわれが考案した単純かざぐるまフレームレットと幾何学的フィルタリングの応用研究,フレームレットの調和解析に関する研究を行った.フレームレットはもともと2003年にDaubechiesらが提案した一般的な枠組みであるが,われわれの単純かざぐるまフレームレットは視覚の数理モデルに適するように構成した新しいフレームレットの一つである. 単純かざぐるまフレームレットならびに幾何学的フィルタリングの多次元信号処理への応用として,われわれが考案したフラクタル螺旋錯視に関する研究を続け,それらの結果を含む論文を執筆した.これは日本応用数理学会の欧文誌Japan Journal of Industrial and Applied Mathematicsの招待論文として公表予定である.単純かざぐるまフレームレットのフラクタル螺旋錯視への応用に関する結果は,科研費ニュース2009年No.1でも取り上げられた. このほか,フレームに関する調和解析の理論的側面の研究を行い,いくつかの成果を得た.まず数学的な準備として,多次元マルチレート信号処理で使われているいくつかの定理に独自の数学的に厳密な証明を与えた.さらにポリフェーズ行列とフレーム作用素に関するBolcskei-Hlawatsch-Feichtingerの結果をより多次元の一般的なサンプリング行列に対して証明した.また,ウェーブレット・フレームに対する定常法を整備した.これらの結果ならびに単純かざぐるまフレームレットに関する結果を含めた著書『ウェーブレット』(共立出版)を発表した.
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Research Products
(5 results)