2008 Fiscal Year Annual Research Report
自然な大統一理論と宇宙論と超弦理論からの導出とその予言
Project/Area Number |
19340059
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
前川 展祐 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 准教授 (40273429)
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Keywords | 大統一理論 / 超対称性 / 超弦理論 / 宇宙論 |
Research Abstract |
世代対称性を持つE6大統一理論において予言される特徴的なスフェルミオンスペクトラムにおいては、B中間子のCPの破れのプロセスで、最小超重力理論の予言からずれ得ることがわかったので、特によくずれが見えることが期待されている過程で、量を計算した。パラメータの値に依存するが、そのずれは、小さいながら、将来の実験で確認される可能性がある。 微小な階層性問題を解決するために、軽いヒッグズセクターの導入を我々は提唱したが、その場合、ニュートラリーノがダークマターの場合において、その熱的な生成量を計算した。その結果、従来の超対称性標準模型では、少し多すぎることが問題になっているが、逆に、小さすぎる生成量を予言するパラメータ領域が大きいことがわかった。実際、自然なパラメータ領域で、WMAPで得られたダークマターの量を再現できる領域があることも確認された。 超対称性の破れの起源を理解することは、LHCで超対称性の破れのパラメータの幾つかが測定されうることを考えると、重要な課題であるが、我々は、自然な大統一理論を得る際に重要な役割を果たした異常U(1)対称性を用いると、超対称性も自発的に破れうることを準安定真空ではあるが、具体的に示した。
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