2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の全球衛星重力場へ向けての数理的フロンティア研究
Project/Area Number |
19340129
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
徐 培亮 Kyoto University, 防災研究所, 助教 (10293961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 洋一 京都大学, 理学研究科, 教授 (30133854)
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Keywords | 衛星重力 / 衛星軌道 / 重力場 / GPS / GPS数理学 |
Research Abstract |
平成20年度には、次世代の全球衛星重力場構築に向けた数学的モデルの開発ならびにその応用に関する研究を実施した。具体的な研究成果は以下の通りである。「1」衛星軌道は全球重力場のモデルを決定する為に通常用いられたが、衛星軌道の偏導関数の初期値をゼロにセットすることが条件としている。我々は二つの簡単な微分方程式を例として解いて、軌道偏導関数の初期値をゼロにセットすることが数学的に誤っていることを説明した;また、この仮定条件は物理的にも禁止されることを証明した。「2」重力衛星の軌道は普通GPSデータを統計的に独立しているという仮定に基づいて決定される。我々の研究はGPS観測データの強い時間相関があることを示した。また、各タイプのGPS観測データの間にも強い統計的相関があることを明らかにした。GPS精密測位(精密軌道)にGPS衛星の高度角だけに依存する統計的モデルは不十分である。GPS統計数学の最新研究結果は2008年7月にドイツのKaiserslautern工科大学で行った国際ワークショップ「Geomathematics2008」で一時間の招待講演で研究発表を行った。「3」衛星で測られる重力勾配は、地上の重力異常を得るのに用いられる。全ての5つの衛星重力勾配関数を使う為に、我々はStokesカーネルの二次偏導関数と重力勾配関数の方程式を導いた。特定の重力勾配関数によってその逆問題の安定性は異なることを明らかにした。衛星重力ミッションGOCEに基づいてシミュレーションして、理論的結果を検証した。「4」研究員は我々が開発した数学的モデルのアルゴリズムを作って、テストした。
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