2007 Fiscal Year Annual Research Report
大型短波レーダーによる中・高緯度電離圏プラズマー超高層大気相互作用の研究
Project/Area Number |
19340141
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西谷 望 Nagoya University, 太陽地球環境研究所, 准教授 (10218159)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
菊池 崇 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70358977)
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (80226092)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教 (40314025)
|
Keywords | 大型短波レーダー / 電離圏、熱圏 / 中緯度-高緯度間結合 / 伝搬性電離圏擾乱 / 電離圏電場変動 / SuperDARN |
Research Abstract |
電離圏・熱圏変動のうち、ジュール加熱に深く関連しSuperDARNレーダーで観測できる電離圏電場変動現象と、伝搬性電離圏擾乱等の超高層大気関連現象の間の相互作用の解明に焦点を置き、同じ観測手段で同時に二つの現象を観測できるSuperDARNレーダー、特に2006年11月に稼働を開始した北海道-陸則HFレーダーをフル活用し、SuperDARNが従来対象外としていたサブオーロラ帯から中緯度地方にわたる領域について、両者の間の相互作用のメカニズムに関する解明を進めた。 今年度においては、データの蓄積に重点を置き、北海道-陸別HFレーダーの観測を継続し、データベースの整備を進めた。結果、年度末には1年強にわたる期間のデータベース構築することができた。また今年度においては、雷離圏エコーのデータより電離圏雷場分布を適切に求める手法を開発に取り組んだ。その結果、北海道-陸別HFレーダーが得意とする地磁気緯度40-60度の領域における統計的対流分布の初期結果を得ることに成功し、今後のさらなる統計解析のための基盤を確立した。 これと同時に、イベント解析にも力を入れ、結果、サブオーロラ帯における電場の過遮蔽現象や真夜中付近における電離圏対流シアー構造の生成・消滅現象を捉えることに成功し、研究成果を国際学術誌に発表した。 さらに、今年度は北海道網走市において名古屋大学太陽地球環境研究所の主催でSuperDARN国際会議を開催した。会議には研究代表者ならびに、研究分担者や研究協力者の多数が参加し、成果発表を行い、また今後のレーダーの運用計画・協力体制について関係者と情報交換並びに議論を行った。北海道-陸別HFレーダーの初期結果を発表することにより、本研究課題の進行状況および今後の研究の有望性を世界中の研究者に向けてアピールすることができた。
|
Research Products
(22 results)