2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19350042
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
辻 幸一 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 教授 (30241566)
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Keywords | 蛍光X線分析 / 固液界面 / その場分析 / 元素分析 / 元素マッピング |
Research Abstract |
水溶液中にX線を導入し蛍光X線分析が可能な装置を開発することを目的として研究を進めてきた。研究目的は、開発した装置を用いて水溶液中の固体表面、すなわち、固液界面を直接的にその場で観察することである。この分析方法の特性、どのような試料に対してどのような情報を得ることができるかなど、基礎的な情報を調査することも目的とする。具体的な測定対象としては、めっき析出反応や金属の腐食反応であり、これらの化学反応の詳細なその場解析などに応用していく。 今年度は固液界面の直接蛍光X線分析装置に適した分析装置を開発すべく、ガラス製X線導管の開発を行ってきた。ガラス導管の先端を絞ることにより、固液界面の分析領域近傍の5mm程度を測定できるようになった。今回の科研費により購入した高輝度X線管を45度傾斜でダウンクッキング型(下面照射)にて保持し、ガラス導管を取り付けることにより、十分な強度で溶液中の固体試料に対してX線を照射できた。試料溶液や固液界面試料はXYZ軸のステッピングモーター駆動の自動ステージに取り付け、液中での固液界面の元素マッピングを行える装置を開発中できた。特に、金属・鉄鋼試料の腐食状況を解析する手法として解析を試みた。酸溶液中での金属表面からの気泡がX線分析に影響を及ぼすことがわかってきたので、今後、解決方法を探っていく。 また、当初予定していた固液界面の分析のみならず、液液界面の分析にもこの手法を応用した。すなわち、液液界面で生じる液液抽出などの化学現象をガラス導管を利用して解析した。その結果、液液界面で生じる元素分布が測定でき、抽出の進行状況などを確認する、もしくは、モニターする方法として有効であることがわかった。
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[Journal Article] 2007年X線分析関連文献総合報告2008
Author(s)
石井 真史, 栗崎 敏, 高山 透, 辻 幸一, 沼子 千弥, 林 久史, 前尾 修司, 松尾 修司, 村松康司, 森 良弘, 横溝 臣智, 渡部孝
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Journal Title
Peer Reviewed
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