2009 Fiscal Year Annual Research Report
100m級風車・避雷塔への冬季雷を利用する電気・通信・家電設備の雷保護の研究
Project/Area Number |
19360134
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
中村 光一 Chubu University, 工学部, 教授 (10024283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜野 仁志 石川工業高等専門学校, 教授 (50042932)
安井 晋示 名古屋工業大学, 工学部, 准教授 (30371561)
角 紳一 中部大学, 工学部, 教授 (00102773)
酒井 英男 富山大学, 理工学研究部, 教授 (30134993)
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Keywords | 冬季雷 / 風車、避雷塔への雷繋 / 大地へのサージ電流分流 / 接地点電位上昇 / 歩幅電圧 / ラジオ送信所侵入サージ / サージ電流同時測定 / 同軸構造の避雷導体 |
Research Abstract |
平成21年度は、平成19年度、20年度に引き続き冬季雷に関して、石川県河北郡内灘町風力発電所にて雷電流、複数接地電極への分流電流、歩幅電圧などの測定、また石川県加賀市山中町近郊の山岳のラジオ送信所のアンテナへの雷撃電流ならびに放送設備に侵入する雷サージ電流を測定した(観測期間平成21年11月~平成22年3月)。さらに石川県能登郡志賀町酒見地区にて、ロケット誘雷による雷電流の地中分流測定を試みた(実験期間21年12月23日~22年1月10日)。 (1)測定雷撃電流は11波であった。内訳は避雷塔9、風車2であった。電流ピーク値は大きなもので16kAと例年より小さかった。ピーク値、電荷、固有エネルギー、峻度の雷電流パラメータを求め、統計データに追加することとする。 (2)避雷塔および風車の深埋接地ならびに両者間の接地線などを流れる雷電流サージと避雷塔電位上昇と周辺4か所の歩幅電圧の1例の同時測定を含め数例の測定を得た。 (3)山中ラジオ送信所では、アンテナへの落雷は4回、局舎に侵入した誘導雷サージ電流4回の同時測定に成功した。積雪のためにデータ回収が3月末となり、波形の再生は今回の報告は間に合わなかったが、詳細をまとめて学会に発表する予定である。昨年はアンテナへの直撃によりラジオ送信所は停波したが、今回は停波には至らなかった。 (4)5m長の同軸構造避雷導体にFDTD法を用いて、過渡インピーダンスの特性を検討した。また、小型モデルで室内実験を行い、基礎特性を求めた。 (5)内灘発電所避雷塔埋設接地線近傍に磁化センサを埋設して土中電流サージ電流の計測を行った。積雪のためセンサ回収が3月にずれ込み、現在再生・分析中である。 (6)志賀町でのロケット誘雷実験では、ロケットを5発発射したが、誘雷成功にはいたらず残念ながら人工的な仕掛けによる雷電流は得られなかったので、土中電流分布の計測はできなかった。
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Research Products
(3 results)