2007 Fiscal Year Annual Research Report
抵抗変化型不揮発性メモリー材料薄膜のその場分光診断制御MOCVD技術の開発
Project/Area Number |
19360144
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 敏浩 Kyoto University, 工学研究科, 講師 (90293886)
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Keywords | 不揮発性メモリー / MOCVD / その場プロセス診断 / 抵抗スイッチング / 交流インピーダンス法 / 電極材料 / 電子・電気材料 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
遷移金属酸化物材料に電気パルスを印加すると、そのパルス電圧の極性に依存して巨大かつ安定な抵抗変化が生じることが見出され、この効果を応用した抵抗変化型不揮発性メモリー(Resistance Random Access Memory: ReRAM)が、FeRAMやMRAMを追い越して次世代のコア・メモリーとなりうるものと注目されている。本研究は、高集積化ReRAM実現のためのPCMO薄膜の作製技術を開発・確立することを目標としている。そのためには、抵抗スイッチングのメカニズムの解明と、それに基づくReRAM素子構造の最適化も重要である今年度に進めた主な取り組みとその成果は、次の通りである。 (1)ReRAM素子の交流インピーダンス法による解析 メモリー動作のメカニズム解明のために、プレーナ型とサンドイッチ型の2種類の構造のReRAM素子に対して交流インピーダンス測定を行い、素子の抵抗変化に対するバルク成分、グレインバウンダリー成分、電極界面成分のそれぞれの寄与を評価した。高抵抗状態と低抵抗状態との間のスイッチング過程について解析を進めた結果、バルク由来ならびに電極界面由来の抵抗成分の変化の計測に成功した。 (2)ReRAM素子の抵抗スイッチング特性の電極材料依存性の評価 異なる金属を上部電極に用いて作製したReRAM素子について、電気パルス印加抵抗変化ならびに交流インピーダンス特性の解析をさらに進めた結果、その抵抗変化は上部電極の仕事関数と標準電極電位に大きく依存していることがわかった。
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