2008 Fiscal Year Annual Research Report
抵抗変化型不揮発性メモリー材料薄膜のその場分光診断制御MOCVD技術の開発
Project/Area Number |
19360144
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 敏浩 Kyoto University, 工学研究科, 講師 (90293886)
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Keywords | 不揮発性メモリー / MOCVD / その場プロセス診断 / 抵抗スイッチング / 交流インピーダンス法 / 電極材料 / 電子・電気材料 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
遷移金属酸化物材料に電気パルスを印加すると、そのパルス電圧の極性に依存して巨大かつ安定な抵抗変化が生じることが見出され、この効果を応用した抵抗変化型不揮発性メモリー(Resistance Random Access Memory: ReRAM)が、FeRAMやMRAMを追い越して次世代のコア・メモリーとなりうるものと注目されている。本研究は、高集積化ReRAM実現のためのPCMO薄膜の作製技術を開発・確立することを目標としている。そのためには、抵抗スイッチングのメカニズムの解明と、それに基づくReRAM素子構造の最適化も重要である。今年度に進めた主な取り組みとその成果は、次の通りである。 (1)結晶状態の異なるPCMO薄膜を用いたReRAM素子の特性解析 MOCVD法に加えて、RFマグネトロンスパッタ法、パルスレーザー堆積(PLD)法を用いて、アモルファス状態の薄膜から、多結晶状態の薄膜、さらには単結晶基板にエピタキシャル成長した薄膜まで様々な結晶状態のPCMO薄膜を作製した。これらの薄膜を用いて作製したReRAM素子の抵抗スイッチング特性を解析した。その結果、薄膜バルクの抵抗変化に加えて、電極界面の抵抗変化も、薄膜バルクの結晶状態に大きく依存していることがわかった。 (2)ReRAM素子の電極材料の検討 仕事関数と標準電極電位の異なる金属を上部電極に用いて作製したReRAM素子の電気特性の系統的解析を進めるとともに、透明導電膜さらには強磁性透明導電膜のReRAM素子の電極材料への適用の可能性を探った。また、それと同時にフレキシブルデバイスへの展開の可能性も検討した。
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Research Products
(4 results)