2007 Fiscal Year Annual Research Report
量子ドットナノ構造による広帯域偏波無依存光アンプの実現
Project/Area Number |
19360146
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
喜多 隆 Kobe University, 工学研究科, 教授 (10221186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 修 神戸大学, 工学研究科, 教授 (90335422)
小島 磨 神戸大学, 工学研究科, 助教 (00415845)
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Keywords | 量子ドット / 光アンプ / 偏波無依存 / 広帯域 / 光通信 |
Research Abstract |
平成19年度は量子ドットによる偏光無依存特性と超高速光応答特性を同時に実現するために、組成の制御、形状制御、歪み制御に立脚した新しいInAs量子ドットナノ構造の設計と結晶成長を実施した。広帯域光応答を実現するためには異なるサイズの量子ドットを積層して成長必要があり、マトリックス層によるドット内に加わる歪の制御と歪補償層の導入によって、結晶転位の生じない高品質な量子ドット多層積層構造を作製する必要があった。 サイズの異なる柱状量子ドットの成長 広帯域に応答できるサイズの異なる柱状量子ドットを実現するため、多層積層量子ドットの成長層数を変化させて量子ドットを成長した。その結果積層数に応じて発光波長(吸収端)が系統的に制御できることが明らかになった。 歪解析による光学特性の制御 歪制御したマトリックスに埋め込んだ量子ドットを実現するために、量子ドットの積層構造や成長条件をさまざまに変えた成長を実施した。成長過程をRHEEDで精密に解析した結果、量子ドット成長間の中間層の成長条件が発光波長(吸収端)を制御するために大変重要な役割をなしていることが明らかになった。また、このことは本研究において世界で始めて成功した単一量子ドットのトモグラフィー観察結果からも裏付けられている。 量子ドットの多層積層化(広帯域化) 異なる波長に応答する柱状量子ドットを多層積層して、約100nmの広帯域光応答を確認することができた。
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