2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速有機トランジスタを用いたフレキシブル情報デバイス
Project/Area Number |
19360155
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
工藤 一浩 Chiba University, 大学院・工学研究科, 教授 (10195456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 公一 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90108225)
酒井 正俊 千葉大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60332219)
|
Keywords | 電子デバイス・機器 / 有機導体 / 電子・電気材料 / 電気機器工学 / 情報通信工学 |
Research Abstract |
平成20年度は、19年度の研究成果を元に、有機トランジスタの高性能化とアクティブアンテナの基礎的設計に関する作製技術に焦点を絞り研究を進めた。高速有機トランジスタの基礎特性では、ステップエッジを利用した段差型有機トランジスタ(SVC-OFET)の素子作製条件の最適化(段差形状、ペンタセン蒸着条件)と表面処理(hexamethyldisiazane(HMDS)処理)の改善を行い、遮断周波数500kHz以上の高速動作特性を確認した。 アンテナの設計と作製技術では、段差型有機トランジスタ(SVC-OFET)と送受信アンテナの基礎特性から送受信特性に必要なアクティブアンテナの基本設計を進めた。まず、アクティブアンテナとして印刷可能な線幅と電極材料の抵抗から作製可能なサイズのループアンテナを設計し、有限差分時間領域法をベースとした専用高速数値計算機を活用し、数値シミュレーションによる素子の基本パラメーターの絞り込みを行った。シミュレーションによるアクティブアンテナの設計に基づき、有機スイッチングトランジスタを組み込んだ情報タグ用アクティブアンテナ部分の作製技術を検討し、低抵抗金属ペーストと溶媒溶解性を有する有機導電性材料からなる材料と作製条件を検討した。また、電極材料の接触抵抗をFET特性のチャネル長依存性から評価した。その結果、有機トランジスタのさらなるオン抵抗の低減とアクティブアンテナの最適化が必要であることが判明した。 今後、情報通信に必要なアクティブアンテナに必要な有機トランジスタ特性の改善とアンテナ設計を進め、実用的デバイス作製に必要なデバイス評価を行う。
|
Research Products
(24 results)