2009 Fiscal Year Annual Research Report
多端子情報理論を柱としたセンサネットワーク理論の構築と応用
Project/Area Number |
19360175
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大濱 靖匡 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20243892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 公美 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (50281697)
得重 仁 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (50336921)
渡辺 峻 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (70546910)
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Keywords | 多端子情報理論 / センサネットワーク / ベクトル型ガウスCEO問題 / マルチキャスト通信 / ネットワーク符号化 |
Research Abstract |
1. CEO問題の研究: 多数の分散地点でセンサーから観測される雑音で汚れた情報信号を各地点で独立に符号化して送り,そこで,情報信号に関する推定を行うシステムを考える.これは,分散並列型センサネットワークの理論的モデルとの一つである.この通信ネットワークにおいて,通信の効率と推定信号の品質とのトレードオフ関係を明らかにする問題は最高経営責任者(Chief Executive Officer, CEO)問題とよばれている.CEO問題は,幾つかの特別な場合には解けているが,基本的には,未解決である.情報源が2値対称情報源でかつ,推定信号の品質評価としてハミング距離を考える場合のCEO問題を2値CEO問題とよぶ.本年度,2値CEO問題に取り組み,Bergerらが1996年に発表したCEO問題に対する最初の研究結果に不備があることが明らかになった.この不備のある部分の修復について検討を行った.また,情報源がガウス型の場合について,昨年に引き続き研究を行い.通信の理論限界に関するさらなる新しい結果を得た. 2. オーバレイマルチキャスト通信の研究: 並列型ネットワークに縦列型ネットワークが結合した通信システムとして,マルチキャスト通信システムがある.これは,センサネットワークの一種としてとらえることができる.マルチキャスト通信をアプリケーション層で実現するオーバレイネットワークマルチキャスト通信システムを考察し,通信のボトルネック部分において,ネットワーク符号化の有効性について検討した.
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