2007 Fiscal Year Annual Research Report
口述集積型データベース(LUDS)を用いた自律型景観利用の促進計画
Project/Area Number |
19360273
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神吉 紀世子 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70243061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
安枝 英俊 京都大学, 工学研究科, 助教 (60402971)
山崎 義人 神戸大学, 自然科学研究科, COE研究員 (60350427)
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Keywords | 景観計画 / データベース / ヒアリング調査 / 歴史的市街地・集落 / 住民参加 / 口述 / 地域情報発信 |
Research Abstract |
本研究は、使いやすい口述集積型データベースの設計、地域での導入方法の理論化、地域コミュニティの活動と連携した運営方法の提案検討、を目的としており、1年目にあたる平成19年度は、まず、研究の進め方と独自性のある成果目標の具体化を補強するため、研究分担者と対象事例の研究協力者による研究会を開催し、その検討をうけて各々の事例地でのデータベースの準備と、地域コミュニティの活動状況の調査に着手・実施した。 インドネシアの事例については、イモギリ地区では震災後地域調査に従事していた現地若手研究者との協力が実現し、準備的現地調査を実施した。ボロブドゥール地区については、主対象であるCandirejo村行政および村内住民によるコミュニティビジネス事業組合との協力体制ができ、既に収集していた口述から作成したファイル形式のデータベースを提供し試用実験に着手した。またこの際、Candirejo村の自律的地域運営の履歴調査が実現し、秀でた事例であることが判明し、その履歴そのものを学術的に評価するレポートを作成中である。 国内では、大阪市上町台地については、オフラインで開催されているギャラリー展示による地域情報発信活動の取材と関係者の口述収集を行い、地域情報発信の方式に関する研究をすすめ、学術報告としてまとめつつある。田辺市上秋津地区について、地元運営のサーバ利用許可がおり、データベースシステム構築に着手すると同時に、口述のバージョンアップを11月から開始し続行中である。 一方、南アジア地域の若手研究者よりコンタクトがあり、同地で大学等によって行われている地域調査成果の発信についての研究交流の相談があり、今後、データベースの活用の一環として、地元での自立的景観利用促進のために、他の重要地域との交流を行うことのできる機能付加の可能性を含める可能性を見出すことができた。
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Research Products
(2 results)