2008 Fiscal Year Annual Research Report
口述集積型データベース(LUDS)を用いた自律型景観利用の促進計画
Project/Area Number |
19360273
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神吉 紀世子 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70243061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
山崎 義人 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (60350427)
田口 太郎 新潟工科大学, 建築学科, 准教授 (20367139)
安枝 英俊 京都大学, 工学研究科, 助教 (60402971)
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Keywords | 景観計画 / データベース / ヒアリング調査 / 歴史的市街地・集落 / 住民参加 / ボロブドゥール / 田辺市上秋津 / 山梨県早川町 |
Research Abstract |
本研究では、国内事例について、和歌山県田辺市上秋津、大阪市上町台地地区、山梨県早川町を主たる対象とし、海外事例として、インドネシアのボロブドゥール地域を中心に、災害復興地域としてインドネシア・イモギリ地区、スリランカ南東沿岸地区、都市化が進む歴史的市街地としてネパール・パタン市等をとりあげている。スリランカ、ネパールについては2007年度の調査成果を2008年に日本建築学会で報告した。2008年度の研究成果としては、これらのうちとりわけ成果が明確に得られたのは、ボロブドゥール地域での農村集落における住民の地域づくり履歴に関するもので、チャンディレジョ村に20年余にわたる地域づくりの歴史があることが判明し、それらの成果として現在の口述集積にいかされ、主体的な都市農村交流事業の運営が進められていることがわかった。以上から、口述集積とともにそれを利活用する地域住民組織の成長プロセスをあわせて検討することの意義が得られた。国内事例については、山梨県早川町において数年前に既に構築されている口述集積データベースの利活用実験を、NPO法人日本上流文化圏研究所の協力により行うことができた。実験の内容は、集積を活用した地域紹介ガイドの編集を取り上げ、オンラインとオフラインをつなぐ手法、インタラクティブなガイドの可能性を検討した。和歌山県田辺市上秋津については、20年余以前に発行されている書籍「古老は語る」のオンライン掲載が完了し、さらに、書籍発刊後の20年間の口述との一体化と再編集の試みを継続検討中であり、上町台地地区については、常時稼働中の地域資源データベースの運営を通じた検討を継続しており、2009年度前半に成果が得られる予定である。
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Research Products
(4 results)