2009 Fiscal Year Annual Research Report
口述集積型データベース(LUDS)を用いた自律型景観利用の促進計画
Project/Area Number |
19360273
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神吉 紀世子 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70243061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
山崎 義人 兵庫県立大学, 自然・建築学科, 講師 (60350427)
田口 太郎 新潟工科大学, 建築学科, 准教授 (20367139)
安枝 英俊 京都大学, 工学研究科, 助教 (60402971)
|
Keywords | 景観計画 / データベース / ヒアリング調査 / 歴史的市街地・集落 / 住民参加 / ボロブドウール / 田辺市上秋津 / 山梨県早川町 |
Research Abstract |
最終年度にあたり、口述集積型データベースの活用実験および、データベースの作成活動が地域に及ぼす影響についての考察を中心にすすめた。事例地のうち、山梨県早川町については、前年度に引き続き研究分担者2名が中心となってNPO法人日本上流文化圏研究所と協力し、早川フィールドミュージアム公式ガイドブックの作成の取り組みとして、データベースをもとにした新たなオフラインの地域案内冊子「めたきけし」全12冊を編集・発行する実験に取り組んだ。地域ごとに住民主体の編集組織を編成して取り組み、住民間での自然・歴史的資産等の認知と保全意識の拡がりがみられると同時に、来訪者や早川町のもつサポーターズクラブという交流組織の中での関心と保全意識の共有をすすめるコミュニケーション媒体としての役割をもたせている。一方、インドネシア・ボロブドゥール地域の農村集落の事例について、前年度から引き続き参与調査を継続し、複数集落を含む広域での景観保全に対応した広域スケールで活動を行う住民による地域づくり団体の連携関係の存在が判明し、また、地元のツアーガイド(語り部)の有志による農村景観・生業・生活文化を学ぶことに主眼をおいた新たなツーリズム活動の開始および実施集落の拡大状況を捉えることができた。このほか、和歌山県田辺市上秋津、インドネシア・ジャワ地震被災地、上町台地、紀伊山地の文化的景観についても前年度に引き続き作業を進めた。以上のように本研究の成果は現地の地域づくり活動と連動する形で実験・分析を行ったので、平成22年3月で研究自体は終了したが、研究の経緯と結果の概要を示すレポートを別途作成し、各事例地域のデータベースに関連するHPなどにリンクさせる形で公開することを予定している
|
Research Products
(8 results)