2007 Fiscal Year Annual Research Report
氷晶テンプレート法による水質維持・管理用高効率デバイスの開発
Project/Area Number |
19360355
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向井 紳 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (70243045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 俊郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30163794)
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Keywords | ゾルーゲル法 / 一方向凍結法 / 凍結ゲル化法 / カーボンゲル / シリカゲル / 有機・無機ハイブリッド |
Research Abstract |
本年度は水質の維持管理に必要なデバイスの作製のために必要な要素技術の開発を行った。まずは、種々の有機ゲルに氷晶テンプレート法を適用し、前駆体ゲルのスクリーニングを行った。その結果、PVA等の保水力の高いゲルを前駆体に利用すると得られるマイクロハニカムの開口径が小さくなる傾向が確認できた。圧力損失と材料内拡散距離のバランス、ハニカムの強度、ミクロ/メソ/マクロ孔の大きさの制御性等の要素を考えると、前駆体となる有機ゲルとしてはレゾルシノール・ホルムアルデヒド(RF)ゲルが優れていることが確認できた。 続いて、種々の用途に対応できる材料が提供できるように、シリンジ用針等の微小流路内、また比較的大きなカラム内でマイクロハニカムを作製する技術の確立を目指した。微小流路内でのマイクロハニカム作製を試みたところ、熱伝導度が比較的低いテフロン等の容器を使用した場合、大きな流路内で得られる構造と類似のマイクロハニカムが作製可能であることが確認できた。一方、金属など熱伝導度の高い材質の容器を使用すると材料のモルフォロジーが変化することが明らかとなった。さらに、従来の方法と異なり、前駆体が入った容器を槽内に固定し、そこに冷媒を一定速度で注入していく冷媒上昇型の氷晶テンプレート法を用いることで、大きなカラム内でマイクロハニカムが安定して作製可能であることが確認できた。 有機-無機ハイブリッドマイクロバニカムの創製についても検討を行った。シリカゾルとRFゾルを混合してゲル化させたところ、それぞれのゾルを構成するナノ粒子が独立に成長して、比較的均一に混合された状態でゲル化が起きることが確認できた。
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Research Products
(5 results)