2008 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物埋立地の安定化挙動の予測・評価およびフローコントロールによる処理戦略の提案
Project/Area Number |
19360408
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松藤 敏彦 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (00165838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 安匡 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70250470)
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Keywords | 廃棄物処理 / 埋立地 / 安定化 / モデル |
Research Abstract |
埋立物の長期挙動, および安定化状況を把握するため, 産業廃棄物埋立地の炭素収支を推定した。当該埋立地は約2haの面積をもつ5つの区画に分かれており, 最も古い区画はすでに20年が経過している。研究は以下のように進めた。1)筆者らが以前行った埋立物種類ごとの特性値を用い, 区画ごとの炭素投入量を推定した。2)1992年かち10年間の浸出水量データが存在しなかったため, マクロ収支モデルによって推定した。雨水浸透率は最終覆土の有無によって2通りとし, 冬季は雪となって蓄積し, 雪解けとともに浸出水が発生するとした。ただし, 埋立作業面では重機の走行によって雪がとけるとした。3)各区画から発生する浸出水のBODは測定されていなかったため, 水処理施設で混合された値をもとに2通りの方法で区画別BODを推定した。4)埋立ガスは, 臭気防止のために吸引し土壌脱臭されている。ガス量, 濃度を測定したところ, 最終覆土後のガス流出はほとんどない。ただし, 覆土前は吸引によってエアレーションされていた可能性がある。5)埋立地における炭素収支をとったところ, 浸出水として流出しているのは区画によらず2%以下であると推定された。 一方, 安定化促進対策として多数のガス抜き管を設置した埋立終了後一般廃棄物埋立地において, 主として埋立ガスに注目して調査を行った。深さ方向のガス濃度, 温度分布, ガスフラックスを測定し, ガス抜き管への空気侵入が埋立地表面あるいは側面からであることを明らかにした。空気は埋立地底部にまで侵入しており, 好気的領域がかなり広い可能性がある。21年度も, 継続して調査・研究を実施する。
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Research Products
(7 results)