2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経・知能系を有する自律安全原子力エコ・エネルギー供給システム
Project/Area Number |
19360421
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
奈良林 直 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (10419947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島津 洋一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60312378)
辻 雅司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70091478)
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Keywords | エコ・エネルギーシステム / 自律安全 / 神経・知能系 / 原子力発電プラント / カートリッジ式炉心 / 長距離熱輸送パイプライン / 水素製造 / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
平成20年度はスイスにおける原子力熱エネルギー供給システムの詳細調査を踏まえ、北海道木古内下町との交流会を実施し、スイスでの原子力発電所からの熱供給システムの概要と一般家庭の訪問結果を紹介した。住民の要望や地域の要求を満たすシステムについての概念形成を地域住民と共同で検討を行なった。 また、エネルギー需要データを公表している長沼町のデータを基に、3000世帯の中都市に原子炉からのエネルギー供給システムの検討を実施した。22MWthのピーク熱量を供給し、かつ電気も供給すると仮定すると、将来の熱需要の伸びを考慮して熱出力30MWthの原子炉を開発することにした。30MWthの熱出力の原子炉からは熱効率33%として10MWeの電力が得られる。可燃性毒物としてガドリウムとエリビアを酸化ウランに混入することにより、10年間燃料交換なしで運転できる炉心が構成できることを明らかにした。 次いで長距離給湯システムによる熱輸送試験を実施して5kmの輸送距離で温度降下を1℃以下に抑えることができることを明らかにした。 更に神経・知能系を取り付けた原子炉機器による予兆検知実験とその解析シュミレーションを実施した。ポンプ、バルブ、炉内機器の異常検知が可能であることを明らかにした外、ニューラルネットワークで炉心の不安定性マップを作成する解析プログラムを開発した。また、カートリッジ式炉心燃料交換システムの概念を加えて論文投稿および国際会議での論文発表を行った。
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Research Products
(4 results)