2007 Fiscal Year Annual Research Report
北東アジア広域圏における共通食料自給率政策の構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19380130
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
黒瀧 秀久 Tokyo University of Agriculture, 生物産業学部, 教授 (70178135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 克宣 立正大学, 経済学部, 准教授 (00289745)
加瀬 良明 明治大学, 農学部, 教授 (00204412)
吉田 義明 千葉大学, 園芸学部, 准教授 (80210730)
范 為仁 東京農業大学, 生物産業学部, 講師 (90408683)
菅原 優 東京農業大学, 生物産業学部, 専任研究員 (80343565)
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Keywords | 北東アジア / 共通食料自給率 / フードシステム / 国際貿易 / 食料安全保障 / 広域経済圏政策 |
Research Abstract |
本年度の主な研究実績としては、北東アジア圏における共通食料自給率政策について検討するため、3回の科研研究会と3回の科研打ち合わせ会議を開催し、中国の海外視察調査も実施している。 第1回目は、2007年6月16日に東京農業大学オホーツク実学センターの菅原優氏(テーマ:大規模水田地帯における組織法人化による経営展開に関する実証的研究)を、第2回目は、2007年7月28日に東京農業大学大学院・博士後期課程の望月洋孝氏(テーマ:生活協同組合主体のフェアトレードの有効性に関する研究-NGOとの比較および国際産直運動の事例を踏まえて-)を、第3回目は、2007年10月19日に江戸川大学教授の進藤榮一氏(テーマ:農が拓く東アジア共同体)を、それぞれ報告者として招き、議論を深めながら本研究を進めてきた。 海外視察調査においては、今年度は2007年8月26日〜9月8日にかけて中国を調査対象地として実態調査を行った。中国調査(7名参加)では、中国国内の食糧生産基地となっている東北三省での調査を主として、黒龍江省人民政府外事辨公室や黒龍江省農業開墾総局、東北農業大学、黒龍江省農業委員会、中国農業科学院農業経済研究所などへの訪問、加えて有機栽培農家施設(野菜)や水稲有機栽培農家への視察調査などを実施した。また、農産物の供給地である都市部(北京、南京、上海)の消費動向も調査した。本調査では、中国国内においても農産物の安心・安全といった消費志向が主に都市部の消費者の間において広がっていることから、減農薬・減化学肥料による緑色農産物の生産が行われており、中国の新たな農業政策として推進されていることが明らかとなった。北東アジア圏における共通食料自給率について考察していくにあたり、この取組みをどのように評価し検討していくかが今後の課題である。
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Research Products
(2 results)