Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 孝寛 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (00181066)
金山 素平 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (60398104)
筑紫 二郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00127458)
平松 和昭 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10199094)
肥山 浩樹 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (10208788)
|
Research Abstract |
有明海に流入する筑後川,嘉瀬川,六角川,大牟田川,諏訪川の底泥を採取し,含まれる重金属濃度,有機物含有量,間隙水中のイオン濃度,粒度組成,液性・塑性限界などの測定,および粘土鉱物の分析を行った。重金属濃度については,筑後川でのPbはほとんど27~38mg/kg,最大228mg/kg,Cdは2mg/kg以下,Cuは12~32mg/kg,Niはほとんどが38~45mg/kg,最大216mg/kg,Znは126~381mg/kgであった。最大値が得られた地点は,筑後大堰の上流部であり,これは市街地の工場群から排出された重金属が滞留した結果と推測される。嘉瀬川と六角川の重金属濃度はこれらの値より幾分低かった。大牟出川では,Cu-84mg/kg,Ni=223mg/kg,Pb=110mg/kg,Zn=721mg/kgという高い値を示した。有機物含量は,ほとんどの地点で2~3%であった。2μm以下の粘土分は,筑後川で42~56%,嘉瀬川で47~52%,六角川で41~57%,大牟田川で61~69%,諏訪川で67%であった。重金属濃度と粘土分の関係を見ると,CuとZnについては正の有意な相関が認められた。重金属の相互間の関係については,CrとCuおよびNi,CuとNiおよびZnの間に正の有意な相関が認められた。重回帰分析によると液性限界の支配要因は,粘土分とスメクタイト含有量,塑性限界の支配要因は有機物含有量であった。
|