2008 Fiscal Year Annual Research Report
アクチンと微小管をつなぐ新たな分子の細胞内制御機構及び生体内機能の解明
Project/Area Number |
19390048
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
佐藤 真 University of Fukui, 医学部, 教授 (10222019)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 弘 福井大学, 工学研究科, 准教授 (80377473)
八木 秀司 福井大学, 医学部, 講師 (10303372)
謝 敏カク 福井大学, 医学部, 助教 (40444210)
|
Keywords | 細胞骨格 / アクチン / 微小管 / 細胞移動 / 結合蛋白 / 葉状仮足 / radial migration |
Research Abstract |
我々は、形成期の大脳皮質脳室帯において、フィラミンAの分解が制御され、その制御をもとに脳室帯からの細胞移動開始がコントロールされる仕組みを見いだした。さらにLL5分子がフィラミンAに結合すること、そしてLL5のノックダウンにより大脳皮質神経細胞の移動停止がおこること、さらにその移動停止はフィラミンAの強制発現によりレスキューされうることを見出した。一方、LL5はフォスファチジルイノシトール3リン酸に高い特異性で結合しうるドメインを分子内にもつ。このことは、LL5が細胞膜上のフォスファチジルイノシトール3リン酸によって、その活性を制御されていることと考えられた。以上を踏まえ、昨年に引き続き、以下の実験を行った。 実験:神経細胞におけるフォスファチジルイノシトール分子によるLL5の活性制御機構の検討 特に今年は、フォスファチジルイノシトール分子への親和性の異なる幾つかのアミノ酸配列とLL5の本来の配列とを置き換えて検討した。その親和性の差に応じて、移動動態の変化を観察した。 実験:LL5の結合分子からみた細胞内局在・機能制御の解明 LL5の結合分子にはどのような分子がふくまれるか精査し、フォスファチジルイノシトールにてその局在が制御される分子やフォスファチジルイノシトールの動態そのものに関わる分子が含まれることを見出した。 実験:CLASP分子とのクロストークに関する検討 CLASP分子をクローニングし、LL5の機能に及ぼす影響を検討した。現在さらに、その意義について実験を進めている。 実験:大脳皮質機能異常の検討 今回検討の対象としている分子が、同様に神経伝達に関わる可能性がある事実を見出した。
|
Research Products
(12 results)
-
[Journal Article] Histone deacetylase SIRT1 modulates neuronal differentiation by its nuclear translocation.2008
Author(s)
Hisahara, M., Chiba, S., Matsumoto, H., Tanno, M., Yagi, H., Shimohara, S., Sato, M., Horio, Y.
-
Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. (USA). 105(40)
Pages: 15599-15604
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-