2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規血管保護因子-分泌型RAGEの発現機構と病態生理の解明
Project/Area Number |
19390085
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山本 博 Kanazawa University, 医学系, 教授 (00115198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 琢夫 金沢大学, 医学系, 准教授 (40303268)
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Keywords | RAGE / esRAGE / alternative splicing |
Research Abstract |
分泌型RAGE(endogenous secretory RAGE,esRAGE)の各種病態における役割およびesRAGE生成にいたる選択的スプライシングの制御機構を明らかにすることを目的とし、研究実施計画に基づいて研究を遂行した結果、以下の成果を得た。 1. 分泌型RAGE過剩発現マウスの解析 ヒトesRAGE過剰発現マウスのラインについて、RAGEのリガンドの1つであるI^<125>標識-アミロイドβを尾静脈から注入し、その体内動態を対照マウスと比較した。その結果、ヒトesRAGE過剰発現マウスにおいて脳へのアミロイドβの移行が遅延する傾向が認められた。 2. 分泌型RAGE欠損マウス(膜型RAGE cDNAノックインマウス)の作製 マウスRAGE遺伝子の全長を膜型RAGEのcDNA配列によって置換した膜型RAGE cDNAノックインマウスを作製し、germinal transmissionを確認した。 3. 選択的スプライシング機構的解明 a. 昨年度に同定された選択的スプライシン調節タンパク候補、hnRNP-Hについて、過剰発現およびsiRNAを用いた発現抑制を行い、RAGEの選択的スプライシングへ及ぼす影響を検討した。その結果、hnRNP-Hの細胞内での発現量によって、選択的スプライシング産物の生成比率が変化することが確認された。 b. 昨年度に構築したRAGEの選択的スプライシングを再現できるRAGEミニ遺伝子を、ゲノムに安定的に組み込んだ複数の培養細胞株を樹立した。
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