2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390093
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
和田 芳直 Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health, 研究所・代謝部門, 所長兼部長 (00250340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋川 幸直 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 代謝部門, 研究員 (90393264)
岡本 伸彦 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 病院企画調査部, 参事 (30416242)
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Keywords | 糖タンパク質 / 糖鎖合成異常症 / 質量分析 / フコース / ムチン型糖鎖 |
Research Abstract |
狭義のCDGは糖タンパク質N型糖鎖合成障害疾患群を指すが、本研究では公募の研究計画に記載の通り、O型糖鎖も含めた広い疾患概念の構築をめざしている。N型糖鎖に比べてO型糖鎖の付加情報が圧倒的に乏しい最大の理由は、糖鎖付加部位の決定が困難なことである。血漿タンパクをモデル試料として、化学修飾やレクチンを用いながら、最終分析手段として質量分析法による解析フローをさまざまに検討した。末だ決定的な方法を得るに至らないが、これまでに15種類のクンパク質の20箇所についてムチン型糖鎖付加部位を同定した。 N型糖鎖合成異常症については、臨床医からの診断依頼を受けて行っている。2007年度末までに456検体(平成20年3月末まで)を調べ、3例のI型CDGを発見した。いずれもCDG-Ia型(phosphomannomutase-2欠損症)であることが依頼元における遺伝子解析によって診断された。 糖鎖構造の詳細解析において質量分析は微量対応可能で有力と考えられる。特に、衝突誘起解離CIDによるタンデムMSは重要である。この点において、糖鎖を試料とする研究はこれまでも行われていたが、糖ペプチドを試料とする研究は極めて少ない。しかし、糖クンパク質における糖鎖機能を知るにはタンパク情報を保持している糖ペプチドを試料とする解析法の開発が待たれている。フコース付加か臨床的に意義をもつことから、糖ペプチドにおけるコアフコースとルイスフコースがCIDによって識別できることを明らかにした。
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Research Products
(12 results)