2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390093
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
和田 芳直 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 研究所・代謝部門, 所長兼部長 (00250340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋川 幸直 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 研究所・代謝部門, 研究員 (90393264)
田尻 道子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 研究所・代謝部門, 流動研究員 (70581312)
大門 江津子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 研究所・代謝部門, 研究技術員 (90581314)
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Keywords | 糖タンパク質 / 糖鎖 / プロテオーム / 分析科学 / 代謝異常症 / 質量分析 |
Research Abstract |
N型糖鎖については、全国の小児科医を対象とした診断支援活動を継続し、CDG-Ic症例を発見した。また、これまでの集計からCDGが原因不明の精神運動発達遅滞等患者の1%にのぼることがわかった。 O型(ムチン型)糖鎖について、それぞれcluster状あるいはscatter状の付加様式をもつIgAとヘモペキシンについて、その付加部位を決定し、電子移動解離-質量分析により、それらの付加部位と付加率を決定した。IgAに関する結果からは、従来のペプチドを基質アクセプターとする糖転移では生体内の真の付加を再現できないことがわかった。さらに、マススペクトルから糖ユニットモル数の計算方法を開発し、関節リウマチ患者に適用し、関節リウマチ患者のIgAヒンジ領域ムチン型糖鎖には、IgGのN型糖鎖で報告されているガラクトース付加の減少はなく、糖鎖数すなわちタンパクに直接付加して糖鎖伸長の起点となるNアセチルガラクトサミン数が減少していることを見出し、以上の研究成果を論文発表した。 ヒトプロテオーム機構プロジェクトの一環として行ったO型糖鎖分析法に関する多施設共同研究の成果を筆頭著者として論文発表した。 O型糖鎖CDGの分子診断法として、血清1μLを用いて1時間で完了する極めて簡便・迅速なムチン型糖鎖付加分析法を開発し、実際の分子診断分析のワークフローに取り入れた。 中赤外波長光を用いるレーザー脱離イオン化が酸性糖鎖のマトリックス支援レーザー脱離イオン化に有効であることを発見し、ヘパリンやグリコサミノグリカンの分析に応用できることを示した。
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Research Products
(18 results)