2007 Fiscal Year Annual Research Report
心筋細胞分化・再生と肥大の情報伝達機構解明とそのトランスレーショナルリサーチ
Project/Area Number |
19390219
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
長谷川 浩二 Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center, 展開医療研究部, 部長 (50283594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾野 亘 京都大学, 医学研究科, 助教 (00359275)
森崎 隆幸 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 部長 (30174410)
米田 正始 京都大学, 医学研究科, 教授 (20303810)
平家 俊男 京都大学, 医学研究科, 准教 (90190173)
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Keywords | トランスレーショナルリサーチ / 循環器・高血圧 / 再生医学 |
Research Abstract |
心不全は増加しつつある虚血性心疾患、高血圧精神疾患の最終像であり、この問題を解決することは社会的、臨床的に極めて重要である。これまでの心不全薬物治療は心不全において活性化される細胞外の神経・体液性因子を標的としたものであった。心不全のより根本的治療を確立するためには、心筋細胞情報伝達の最終到達点である体内の共通経路を標的とした治療法を確立する必要がある。我々は内因性ヒストンアセチル化酵素(HAT)活性を有するp300とGATA転写因子群の協力(p300/GATA経路)が心不全発症における遺伝子発現調節に極めて重要であることを示した。これにより心筋細胞核のアセチル化、脱アセチル化のコントロールが心不全の進行に中心的役割を果たすことが国際的に認識されつつあり、p300HAT活性が心不全治療の重要なターゲットであると考えられる。最近、健康食品やカレーに用いる香辛料として使用されている天然物ウコンの主成分であるクルクミンがp300の特異的アセチル化阻害作用を持つということが明らかになったが、我々はこのクルクミンが心不全の進行を抑制することを高血圧性心疾患ならびに心筋梗塞後の2つの慢性心不全ラットモデルにおいて証明した(J Clin Invest 2008 ; 118 : 868-878)。末期心不全に対する治療法としての再生療法確立に関しては、マウス胚性幹(ES)細胞においてCyclin dependent kinase (CDK) 9が転写調節因子GATA4と結合し、その分化に関与していること、ES細胞の分化過程で発現が上昇するmiRNA-1がCDK9の翻訳抑制を通して心筋分化を負に制御しているという新たな知見を得た(2007年11月, American Heart Associationにて発表)。
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Research Products
(6 results)