Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 淳正 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40176681)
松峯 昭彦 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00335118)
熊本 忠史 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (50362348)
若林 弘樹 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (50362687)
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Research Abstract |
今回平成19年度の研究計画に沿って,以下の実験を行い,その結果を報告する。 検討項目:1)アクリジンオレンジ(以下AO)の静脈投与により骨軟部肉腫から発せられる蛍光の撮像について2)AOの急性毒性試験および50%致死量の検討3)骨軟部肉腫に対するAOを用いたストロボ光による光線力学的療法 結果:1)マウス骨肉腫高肺転移細胞株を移植したヌードマウスにAOを0.1-5mg/kgの濃度で静脈投与を行い,それぞれの蛍光を,吸収フィルター(>520nm)を装着した高感度デジタルカメラにて撮影し,画像を解析した。その結果,アクリジン濃度は1.0mg/kgの投与でもっとも正常組織とのコントラストが明瞭であることが判明した。また,静脈投与の場合,蛍光強度は投与後30分が最高であったが,正常細胞も蛍光が強く,投与後2時間でもっとも最適なコントラストを得ることができた。2)AOの急性毒性試験および50%致死量の検討を現在三菱化学安全科学研究所にて現在行っている。予備試験ではマウスに対して18mg/kgのAOの静脈投与では変化なく,27mg/kgの投与にて6匹中が1匹死亡,40mg/kgの投与にて全例死亡が確認されている。LD50を30mg/kg前後と考え,現在本試験を行っており,平成20年3月に結果が出る予定である。3)骨軟部肉腫に対するAOを用いたストロボ光による光線力学的療法の効果を検討するため,LM8細胞を使用し従来の連続光における殺細胞効果とめ比較実験を行った。その結果,同じ光エネルギー量では持続光に比べて,ストロボ光の方がより強い殺細胞効果を認め,また同じ光照射時間でもストロボ光の方が強い殺細胞効果を認めた。このことより,ストロボ光による光線力学的療法の方が,持続光に比べ,より短い照射時間で強い殺細胞効果を認めることが判明した。
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