2008 Fiscal Year Annual Research Report
蘇生データの記録集計過程におけるホーソン効果に関する検討
Project/Area Number |
19390458
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平出 敦 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (20199037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 健夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
森本 剛 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378640)
石見 拓 京都大学, 保健管理センター, 助教 (60437291)
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Keywords | 心肺蘇生 / 病院外心停止 / AED / ウツタイン様式 / 除細動 |
Research Abstract |
ホーソン効果とは、人間が観察きれていることにともなう効果のことをいう。この研究では、蘇生にかかわる"人間"に視点をおいでいる。平成20年度においては、大阪で展開している病院外心停止の大規模なpopulation based studyの記録集計のデータをさらに、蘇生にかかわる人間の視点で、心停止になってからだけでなく、それに至るまでの情報にも視点を広げて解析を行った。その結果、平成19年度までの心停止後のデータ解析だけでなく、心停止に至る前の前駆症状に関するデータ解析ができた。ただし、この検討は、調査の補助を行う者の雇用の関係で、一部、平成21年度までかかり、その成果は、平成21年度のAmerican Heart Association(アメリカ心臓協会)のScientific Sessionで、Prodromal Symptoms of Out-of-hospital Cardiac Arrest : Report From a Large-scaled Population-based Studyと題して発表できた。その内容は、従来、病院外心停止に至る人は、まさに突然に、心停止に至ると考えられていたものが、実際には、前駆症状があるものが約60%にもおよび、そのうちおよそ40%が1時間も前から症状があるというものである。また、その症状も、胸痛に限られるのではなく多様であり、むしろ呼吸困難の症状の方が頻度が高かった。これは米国で記者会見されるなどインパクトがあった。解析の一部と発表は、このように平成21年度に及んだが成果をアピールすることができた。また、大阪での歩みと蘇生の成績の向上をまとめた論文をCirculation誌に、蘇生をおこなう人間に関して、その意欲や訓練の影響をまとめた論文をResuscitationに掲載できた。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Continuous improvements of chain of survival increased survival after out-of hospital cardiac arrests : a large-scale population-based study2009
Author(s)
Iwami T, Nichol G, Hiraide A, Hayashi Y, Nishiuchi T, Kajino K, Morita H, Yukioka H, Sugimoto H, Ikeuchi H, Yokoyama H, Kawamura T.
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Journal Title
Circulation 119
Pages: 728-34
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effects of BLS training on factors associated with attitude toward CPR in college students2009
Author(s)
Hamasu S, Morimoto T, Kuramoto N, Horiguchi M, Iwami T, Nishiyama C, Takada K, Kubota Y, Seki S, Maeda Y, Sakai Y, Hiraide A.
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Journal Title
Resuscitation 80
Pages: 359-64
Peer Reviewed
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[Presentation] 院外心停止例に対する搬送先病院の生存転帰への影響についてウツタイン大阪プロジェクトより2008
Author(s)
梶野健太郎, 石見拓, 林靖之, 西内辰也, 新田雅彦, 林敏雅, 酒井智彦, 池内尚司, 平出敦, 鍬方安行, 杉本壽
Organizer
日本救急医学会
Place of Presentation
札幌
Year and Date
20081013-20081015
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