2009 Fiscal Year Annual Research Report
蘇生データの記録集計過程におけるホーソン効果に関する検討
Project/Area Number |
19390458
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平出 敦 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (20199037)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 剛 京都大学, 医学研究科, 講師 (30378640)
石見 拓 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (60437291)
|
Keywords | 心肺蘇生 / 病院外心停止 / AED / ウツタイン様式 / 除細動 |
Research Abstract |
ホーソン効果とは、人間が観察されていることにともなう効果のことをいう。この研究でば、蘇生にかかわる"人間"に視点をおいている。平成21年度においては、大阪で展開している病院外心停止の大規模なpopulation based studyの記録集計のデータ解析を発展させ、心原性だけでなく気道異物による窒息の検討までおよんだ。また、大阪でのデータだけでなく、全国ウツタインのデータ解析も行い、蘇生にかかわる人間として、一般市民の手による蘇生、特に一般市民の手による除細動の成績の検証を行った。その結果は、一般市民により除細動が行われた症例の転帰は良好で、救急隊員の手によって除細動された症例の成績のおよそ2倍に及ぶ。これについて、多変量解析を用いて検討した結果、その理由は、唯一、時間的因子であり、一般市民による除細動では、虚脱から3分程度で電気ショックが加えられていることが明らかとなった。この成果は、医学系で最もインパクトの高いN Engl J Medに掲載され、反響を呼んだ。メディアでも取り上げられ、朝日、毎日、読売の新聞で取り上げられたほか、NHK、関西テレビといったテレビでもニュースが放映された。わが国において、AEDの設置が急速に近年、推進されたことによる成果も検証されており、わが国から発信された特筆すべき知見として報告される。その他、蘇生に関する地域差に関する報告もAmerican Heart Associationにて行った。また、性別による差異についても論文として報告した。
|
Research Products
(8 results)
-
-
[Journal Article] Reduction in incidence and fatality of out-of-hospital cardiac arrest in females of the reproductive age.2010
Author(s)
Kitamura T, Iwami T, Graham Nichol, Nishiuchi T, Hayashi Y, Nishiyama C, Sakai T, Kajino K, Hiraide A, Ikeuchi H, Nonogi T, Kawamura T.
-
Journal Title
European Heart Journal (in print)
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-