2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病における非翻訳RNAの統合的機能解析―細菌と宿主細胞との相互作用を中心に
Project/Area Number |
19390478
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
苔口 進 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10144776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 龍生 神奈川歯科大学, 社会歯科学講座・歯科医療社会学分野, 講師 (20252984)
村上 純 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40362983)
狩山 玲子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40112148)
西村 英紀 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80208222)
前田 博史 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00274001)
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Keywords | 非翻訳RNA / non-coding RNA / 歯周病細菌 / Porphvromonas gingivalis / Aggregatibacter actinomycetemcomitans / 宿主細胞 |
Research Abstract |
病原細菌であるコレラ菌や緑膿菌では、非翻訳RNA (non-coding RNA : ncRNA)分子による遺伝子制御機構が病原性や増殖に関係している。これまでにバイオインフォマティクス技術を駆使して歯周病細菌沼Aggregatibacter actinomycetemcomitans (Aa)については、大腸菌ncRNA分子と高い相同性(60%以上)を示す8つのncRNA候補分子とRNAシャペロン蛋白遺伝子としてhfqとrsmA (csrA)様遺伝子を特定できた。しかしながら、Porphyromonas gingivalis (Pg)についてncRNA分子やRNAシャペロン蛋白の候補遺伝子は見出せなかった。そこで、今年度はショットガンクローニング法を用いて全RNA画分からPgのncRNAを同定することを目的に研究を進めた。 PgW83株から全RNAを抽出し、15%変性アクリルアミドゲルを用いて鎖長が30-300ntに相当するRNAを分画した。得られたRNAを精製し、逆転写とPCR反応を行った。増幅した遺伝子をTAクローニングベクターに組込み、遺伝子ライブラリーを作製した。クローン化遺伝子について塩基配列を調べ、Pgゲノム上の位置を特定した。さらに、クローン化遺伝子の発現をノーザンブロット法で確認した。 クローン化した155個のPg遺伝子断片の塩基配列解析の結果、78クローンがPgのゲノム上の遺伝子間領域に、34クローンが遺伝子上のセンス鎖に、そして16クローンが遺伝子のアンチセンス鎖に位置していた。また、残り27クローンはリボソームRNA遺伝子の混入であった。重複してクローン化された10遺伝子を選択し、ノーザンブロット解析の結果、5遺伝子の発現を確認した。これらはPgのncRNAとして機能している可能性が高く、Pgの病原遺伝子の発現や増殖制御にどのように関わっているのかが興味深い。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Murakami J, Asaumi J, Tsujigiwa H, Yamada M, Kokeguchi S, Nagatsuka H, Yamamoto T, Y-J Lee
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Journal Title
Drug Resistant Neoplasms : Role of O6-methyl guanine-DNA methyl transferase and the effect of O6-benzylguanine in cancer chemotherapy(Nova Science Publishers(Hauppauge, NY, USA))
Pages: 254(33-71)
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