2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨/血管新生誘導因子徐放化システムを組込んだインプラントによる迅速的周囲骨再生
Project/Area Number |
19390494
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
矢谷 博文 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江草 宏 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30379078)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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Keywords | インプラント / 骨再生 / 薬剤徐放 / b-FGF / ペプチド |
Research Abstract |
本研究課題は,チタンインプラント体に設けた内空に生理活性物質を含んだキャリアーを組込み,チタン表面に通じる細孔から骨・血管新生を誘導する生理活性物質を徐放することで,迅速的オッセオインテグレーションおよび埋入部周辺の骨再生を誘導する技術を確立することを目的としている。本年度は,徐放する生理活性物質として,b-FGFおよびSVVYGLR血管新生ペプチドを用いた検討を行った。ラットの大腿骨に埋入したインプラント体から10μgのb-FGFを酸性ゼラチン水和ゲルより徐放させた結果.3週間後のインプラント体周囲には著明な骨組織の新生が認めうれた。また,SVVYGLRペプチドの徐放は,大腿骨内の埋入では骨新生を促進するに至らなかったが,血流による影響を受けない頭蓋骨内でのコラーゲンスポンジからの徐放では骨新生を有意に促進した。現在,このペプチドの骨新生作用を解明するために,ペプチドが間葉系細胞および破骨細胞に及ぼす影響を試験管内にて検討している。現時点での結果から,SVVYGLRペプチドは間葉系細胞の付着・増殖能を促進し,破骨細胞の分化を抑制する作用を有することが明らかとなってきている。また,本年度の実験によってb-FGFの徐放を利用したインプラント体の有用性が証明されたため,次年度には,より多くのインプラント体周囲骨組織の再生を目指し,b-FGFの濃度検討,βTCP配合ゼラチンスポンジキャリアーの利用,b-FGFとペプチドの相乗効果の検討を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Synthetic osteopontin-derived peptide svvyglr can induce neovascularization in artificial bone marrow scaffold biomaterials2007
Author(s)
Hamada Y, Egusa H, Kaneda Y, Hirata I, Kawaguchi N, Hirao T, Matsumoto T, Yao M, Daito K, Suzuki M, Yatani H, Daito M, Okazaki M, Matsuura N
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Journal Title
Dental Materials Journal 26(4)
Pages: 487-492
Peer Reviewed
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