2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの無形文化における仮頭の研究-仮面との比較から-
Project/Area Number |
19401015
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
細井 尚子 Rikkyo University, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (40219184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟屋 利江 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00201905)
板谷 徹 沖縄県立芸術大学, 芸術文化学研究科, 教授 (20130867)
竹本 幹夫 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90138181)
中野 照男 独立行政法人東京文化財研究所, 副所長 (20124191)
山本 宏子 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70362944)
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Keywords | 仮頭 / 仮面 / アジア / 身体表現 / 芸能 / 民俗 / 祭礼 / 儀式 |
Research Abstract |
第2年度にあたる平成20年度は、下記のように2回の研究会、1回の国内調査、1回の海外調査を行った。 ○4月22〜23日:四天王寺舞楽大法要及び研究会(昨年度報告、今年度計画打ち合わせ、分担確認) ○12月19日:研究会(「ブータンの社会構造」、「チベット自治区・モンゴル・ブータンにおけるチベット仏教の身体」、実地調査関連情報の共有・分担確認) ○1月2〜11日ブータン・トンサゾンのツェチュ調査(東京在住者の場合の期間) 当初の計画では今年度は夏季にチベット自治区のラサで行われる雪頓節で用いる仮頭の調査を予定していたが、北京オリンピック前に当該地区の状況が不安定になり、現地の実践者に対するインタビューや仮頭計測などのデータ作成に支障が出ることが予想されたこと、また日本の伎楽の系譜を再検討した結果、チベット仏教でも比較的新しいラサ地区のものよりも、古態のものが伝来したブータンのツェチュ、特に古態を残すトンサゾンのものがより調査に適すると判断し、調査地をブータン・トンサゾンに変更した。これに伴い、ブータンの社会構造研究者とチベット仏教の身体的芸能の研究者を研究協力者として迎えて12月の研究会で事前学習を行い、基礎的知識を共有、1月に現地調査を行った。その結果、日本の伎楽も含め仮頭の芸態には仏教と密教の前身にあたるものとの関連が浮かび上がってきたため、21年度は日本ブータンの大乗仏教系ではなく、小乗仏教系で仏教と密教の前身にあたるものと関連する地域の仮頭について調査を行しい、中間報告としてのシンポジウムを開催する方向を定めるに至った。
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Research Products
(9 results)