2008 Fiscal Year Annual Research Report
会話と手話の相互行為分析に基づくマダガスカル言語文化の共通構造と差異の比較研究
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19401041
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
深澤 秀夫 Tokyo University of Foreign Studies, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (10183922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕浦 信勝 東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (90262211)
飯田 卓 東京外国語大学, 国立民族学博物館文化資源研究センター, 准教授 (30332191)
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Keywords | 文化人類学 / 相互行為分析 / マダガスカル / 会話 / 手話 / 言語文化 / マダガスカル語 / 志向性 |
Research Abstract |
研究代表者の深澤秀夫は、2008年7月25日〜9月30日、2009年2月19日〜3月26日の二回、マダガスカルに渡航し、調査研究活動に従事した。初回の渡航時には、マジュンガ市内に居住するツィミヘティ族出身者の家庭内や近隣住民との間における日常会話、北部マジュンガ州に居住する稲作-牧畜を行うツィミヘティ族の人びとの集会と儀礼における発話それに日常の会話を採録した。二回目の渡航時には、マジュンガ市内に居住するツィミヘティ族出身者で市場の小売に従事する人びとの客とのやりとりの会話および家庭内における日常会話を採録した。また、それぞれの渡航時に、国立考古-芸術博物館の所員とマダガスカル語の会話行動について情報を交換すると共に、国立公文書館、国立学士院において、言語および言語政策についての文書資料を収集した。研究分担者の箕浦信勝は、2008年8月9日〜9月5日の期間、マダガスカルに渡航し、調査研究活動に従事した。マジュンガで開催された<マダガスカル全国聾者会合>に出席し、全国から集まった聾者から手話に関する情報を収集すると共に、首都アンタナナリヴの聾学校の教員からマダガスカルの手話の<語彙>を採録した。研究分担者の飯田卓は、2009年1月13日〜2月25日の期間、マダガスカルに渡航し、調査研究活動に従事した。南部チュレアール州の漁労民ヴェズ族と農耕民マシクル族の間における挨拶場面と交渉についての採録を行った。これらの調査研究活動から、健常者の会話と聾者の手話との間に規定的関係は見出されない一方、手話が健常者の言語文化的脈絡と一定の関係を持って存在するとの見通しをえつつある。
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Research Products
(4 results)