2009 Fiscal Year Annual Research Report
ポーランド・リトアニアから英・独・仏への出稼ぎの動機・吸引要因の大量観察研究
Project/Area Number |
19402025
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉野 悦雄 Hokkaido University, 大学院・経済学研究科, 教授 (80142678)
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Keywords | EU / 出稼ぎ / 移民 / ポーランド / リトアニア |
Research Abstract |
1)研究発表。4年間をかけて145件のサンプルを聴取し,統計分析を行うが,平成21年4月時点では65件のサンプルしか聴取できておらず(これは計画どおりである),統計的有意性から分析は不可能なため,研究成果は論文・学会発表では公表していない。 2)平成21年度の研究成果 イ)平成21年9月23日より10月6日まで,アイルランドのダブリン市において,ポーランド移民労働者20名と長時間面接調査を行い,テープレコーダーに会話を録音し,分析を進めている。前年度,ロンドンで同様の調査を行ったが,多くの類似点と並んで,顕著な相違が観察された。移住後55年という老人から移住後2週間という若年女性まで,幅広い階層から本人の家族関係,学歴,本国での職歴,移民の動機・仲介者・きっかけ・職探し・住宅探しなどを聞き取った。 ロ)平成21年11月24日より12月7日まで,ポーランドのワルシャワとリトアニアのビュリュニュースで,それぞれ相手国の研究協力機関の研究者と打ち合わせと行い,いままでの中間総括と,今後の調査都市の決定を行った。 ハ)平成22年3月4日より3月16日まで,デンマークのコペンハーゲンでリトアニア移民労働者20名と長時間面接調査を行い,テープレコーダーに会話を録音し,ちかじか分析を開始する予定である。2年半の調査結果から,「留学出稼ぎ」という形態がEUでも非常に重要であることが判明したので,8名のリトアニア人留学生とインタビューを行った。いずれも週に14時間以内の就労は合法であり,それぞれ就労しており,将来の希望も調査した。本国への帰国希望が非常に少なく,英・オランダ・スウェーデンでの就職希望が多いことは大きな発見であった。なお,大学は国立で授業免除ですべての授業が英語で行われている。
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