2008 Fiscal Year Annual Research Report
ロシアにおける人口危機・労働力不足と経済成長ー労働市場の構造変動を探るー
Project/Area Number |
19402029
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
大津 定美 Osaka Sangyo University, 経済学部, 教授 (20081119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 典生 富山大学, 極東地域研, 教授 (50302245)
雲 和広 一橋大学, 経済研究所, 准教授 (70314896)
ベロフ アンドレイ 福井県立大学, 経済学部, 教授 (30305487)
石川 健 島根大学, 法文学部, 准教授 (90252890)
武田 友加 早稲田大学, 政治経済学院, 助教 (70376573)
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Keywords | ロシア経済 / 労働市場 / 人口動態 / 就業構造 / 地域経済 / 地域間格差 / 職業分類 / 貧困 |
Research Abstract |
ロシア労働市場の供給側の長期的見通しを得るための作業として,ロシア人口の長期的動態について,初めて全て第一次資料に基づき明らかにし,ロシア極東地域における経済情勢と労働市場動態の相関に関する検討を進めた(雲)。長期的労働力不足が危惧される中で重要性を増すロシアへの移民問題について検討した(大津)。また,成長下のロシア経済における,成長パタンと労働市場・経済格差の動態を総合的に分析するために,雇用問題の統計的分析(大津),生産構造・就業構造変化の分析(石川),所得格差の動態の分析(武田)を行った。さらに,こうした変化の基底にある企業の内部構造に立ち入るための準備として,現在のロシアでも広く利用されている旧ソ連型職業分類の生成・発展の過程を跡付け,同分類が市場経済化以後も,労働現場と労務管理において機能している現状とその問題点を分析し,現代ロシア企業に根強く残る旧ソ連的な職務構造の問題を検討した(堀江)。 労働市場の地域的側面に関しては,経済成長パタンと地域における就業構造変化の関係を分析し(石川),経済成長が地域レベルの貧困削減にどのような影響を与えたのかを分析し,経済成長は必ずしも貧困層にまでトリックル・ダウンしていない可能性があることを明らかにした(武田),ロシアとロシアの地域における住宅市場研究と日露住宅市場比較を行った(道上)。さらに,2005年以降のロシアにおける地域発展関連の国家財源拡大による経済効果の研究という未解明領域について,生産要素の地域分布と生産効率の地域間の比較分析を行った(ベロフ)。
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Research Products
(18 results)