2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19403008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深尾 昌一郎 Kyoto University, 生存圏研究所, 研究員(学術研究奨励) (30026249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 衛 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (20210560)
橋口 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (90293943)
長澤 親生 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (80145664)
下舞 豊志 島根大学, 総合理工学部, 助教 (30325039)
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Keywords | 赤道大気レーダー / 大気レーダー / イメージング / ライダー / 乱流 / リモートセンシング / 地球観測 / 国際貢献 |
Research Abstract |
赤道域は地表へ入射する太陽放射エネルギーを最も強く受ける領域であり、地球大気の各種現象の駆動源であって地球環境変動研究上の最重要地点である。しかしながら、観測データの不足から赤道域大気現象にはまだ多くの未解明を残しており、高時間分解能で大気の3次元運動を連続観測することが重要である。一方、大気乱流の解明は、大気中のエネルギー、運動量および物質の輸送を理解する上で本質的に重要であるが、その観測は極めて困難である。本研究では、気候学的に重要な「インドネシア海洋大陸」域における、赤道大気レーダー(Equatorial Atmosphere Radar:EAR)を中心とする観測・調査により、物質輸送に寄与する乱流の実態や生成機構を解明することを目的とする。 海外での観測実験に先立って、まず信楽MU観測所において、MUレーダーイメージング観測実験を行った。5周波数を送信毎に切替えながら、25群での受信信号を独立に検波処理し、各群で記録された複素時系列データからイメージング解析処理を行い、乱流の微細構造を捉えた。また、特定領域研究「赤道大気上下結合;CPEA」から実施されているEAR、ライダー、気象レーダー等による連続観測を継続するとともに、既存のライダーシステムにマルチチャンネルスケーラ、小型望遠鏡、光電子増倍管等を追加した。これにより偏光解消度の観測が可能となり、EARとの同時観測から雲物理量と乱流量との関係が明らかになりつつある。また、2006年及び2007年の1月に実施したEARとオゾンゾンデの同時観測データを解析し、圏界面付近で下向きの乱流オゾンフラックスが大きくなることを見出した。
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