2009 Fiscal Year Annual Research Report
長期観測に基づく中国北京市の大気環境の実態調査と動態解析による環境評価
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19404002
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 茂 Keio University, 理工学部, 教授 (10137987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 知明 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (30348809)
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Keywords | 環境質定量化・予測 / 環境分析 / 大気汚染防止・浄化 / 東アジア / 有害化学物質 / 有害金属 / 多環芳香族炭化水素類 / エアロゾル |
Research Abstract |
中国の都市の中でも特に北京市は大気粉塵による環境影響が深刻な都市であり、大気粉塵への発生源対策が必要である。北京市では2008年8月に夏季オリンピックが開催され、それに伴って大規模な大気汚染物質の排出規制がしかれ、北京市の大気環境は大きな影響を受けたと考えられる。そこで今年度は、北京市において大気粉塵濃度及び大気粉塵中の水溶性化学イオン成分濃度の測定を行い、オリンピック開催に伴って北京市で行われた環境規制によって、大気粉塵濃度及びイオン成分濃度がどの程度影響を受けていたかを調査した。まず、北京市での規制期間における大気粉塵濃度の変化を見るため、北京市環境保護局で日ごとに公表されているPM10(粒径が10μm以下の大気粉塵)の濃度を調べた。その結果、2001-2007年の7月1日~9月20日のPM10濃度の平均値117±25μg/m^3(n=738)に対して2008年規制期間の平均値は88±25μg/m^3(n=82)と濃度が25%減少しており、統計的に有意な差があることがわかった。次に、中国北京市中国科学院にて捕集された大気粉塵中の水溶性化学イオン成分の合計濃度について検討を行った。2008年のオリンピック開催時規制期間(7月1日~9月20日)における大気粉塵中イオン成分濃度の平均値は35±15μg/m^3(n=9)であり、2005,6,7年における同時期の平均値55±21μg/m^3(n=26)と比較して濃度が36%も減少しており、大気粉塵中の水溶性化学イオン成分の合計濃度に関しても統計的に有意な減少が認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Measurement and source identification of polycyclic aromatic hydrocarbons(PAHs)in the aerosol in Xi'an, China, by using automated column chromatography and applying positive matrix factorization(PMF)2010
Author(s)
Okuda, T., Okamoto, K., Tanaka, S., Shen, Z.X., Han, Y.M., Huo, Z.Q.
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Journal Title
Science of the Total Environment 408(8)
Pages: 1909-1914
Peer Reviewed
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[Journal Article] 自動化カラムクロマトグラフィー装置の開発と浮遊粒子状物質中多環芳香族炭化水素類の定量への応用2009
Author(s)
奥田知明, 黒田寿晴, 奈良富雄, 岡本和城, 岡林佑美, 直井大輔, 田中茂, He, Kebin, Ma, Yongliang, Jia, Yingtao, Zhao, Qing
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Journal Title
分析化学 58(4)
Pages: 287-292
Peer Reviewed
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[Journal Article] Ionic composition of TSP and PM_<2.5> during dust storms and air pollution episodes at Xi'an, China2009
Author(s)
Shen Z.X., Cao, J.J., Arimoto, R., Han, Z.W., Zhang, R.J., Han, Y.M., Liu, S.X., Okuda, T., Nakao, S., Tanaka, S.
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Journal Title
Atmospheric Environment 43(18)
Pages: 2911-2918
Peer Reviewed
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